こんにちは!
恋愛小説はほとんど読まない下駄夫です。
今回はそんな下駄夫が読んで非常に面白かった本、平安寿子著「幸せ嫌い」の感想です。
ストーリーは、ひょんなことから婚活会社で働くことになった主人公が、色々勘違いしているがゆえに35歳をすぎても結婚できない男女を、一風変わった先輩たちの辛らつだけど的確なアドバイスのもと、情熱的に、時に戦略的に結婚に導いていく物語です。文体も読みやすく、恋愛という普遍的なテーマを扱っているので、多くの人が楽しめると思います。
ただ本作が面白いのは、婚活というものの良いところ・悪いところ、表・裏を非常にリアルに表現していること。
例えば主人公の先輩が、ロボットアニメ大好きな素人童貞を言葉巧みに褒めたおし、返す刀で裏ではこき下ろす(笑)
婚活サービスの本音と建て前というものが非常に楽しく表現されています。
下駄夫が「これは痛快!」と思った部分をいくつか紹介します。
まずは女性の心理が理解できないオタクをばっさり切る部分。オタク男が自分の趣味を聞かれたからしゃべった、と言ったことに対する反論
「女性は会話が成り立たないと思うと、自分から話しかけて、場の空気をなごませようと努力する(中略)質問はしますが、熱く語られると引きます。それなのに男の人って、相手が引いてるのがわからないんですよね。いわゆる、空気が読めない
男女のコミュ力の差をうまく表現してますね(笑) 似たようなことを下駄夫も書きましたね。↓
次は婚活サービスに理想を求めすぎる男に真実の一言
はっきり申し上げて、若くて見栄えがよくて、そのうえ性格も申し分ない女性が私どものような業者に登録することはないという現実をご認識ください
まあ考えてみればそうですよね。これは男女両方に言えることですけど、好条件・高スペックなら普通に生きてても、恋愛・結婚はできるわけですもんね(笑)
次は白馬の王子様が来てくれることを信じ続けるドリーミンガールに辛らつな一言。
そいいうこと言う女ほど、その顔でシンデレラや白雪姫を気取るか?みたいなB級女なんだよなあ。自分の事は全部棚上げ。で、王子様を待ち続けて苔むして、とうとう未婚のまま、死んでしまいました。おしまい。
いやあ辛らつ(笑)
でもあるあるですよね。これも男女関係なくありますよね。いつか巨乳童顔美少女が俺の目の前に現れるはず!とか思ってるあほ(笑)
目の前に現れてとしてもお前のことはスルーするっつうの、みたいなね(笑)
こんな厳しい現実をつきつけてくる本ですが(笑)、ただ決して「結婚」「恋愛」というものを押し付けては来ません。一歩引いたところから「恋愛や、結婚という制度」を観察している感じなので、男女の別なく楽しめると思います。
結論としては「清濁併せ持もつ恋愛・婚活入門本」といった感じですかね。
興味を持った方は是非!