こんにちは!
非常に壮絶な本でした。
まず冒頭。
知的障がい者のある男性が何度も軽犯罪を犯して刑務所に入る。
なぜか?と聞けば、彼は言う。
「刑務所の方がいい。外は怖い。」
これが今、福祉を受けられない知的障がい者の正直な心、なのかもしれません。
そう思うと、心が重くなります。
またこういう人もいます。
僕たち障害者は生まれた時から罰を受けているようなもんなんだよ。
だから罰を受ける場所はどこだっていいんだ。
どうせ 帰る場所もないし・・・。
また刑務所の中で過ごしたっていいや。
悲しすぎる。
こんな風に思いながら生きているなんて、あまりにも切なすぎるでしょう。
しかし、この本はそんなやるせなさに満ちています。
各章のタイトルをまずご覧ください。
序章 安住の地は刑務所だった―下関駅放火事件
第1章 レッサーパンダ帽の男―浅草・女子短大生刺殺事件
第2章 障害者を食い物にする人々―宇都宮・誤認逮捕事件
第3章 生きがいはセックス―売春する知的障害女性たち
第4章 閉鎖社会の犯罪―浜松・ろうあ者不倫殺人事件
終章 行き着く先はどこに―福祉・刑務所・裁判所の問題点
タイトルだけ見てもお分かりいただけるでしょう。
この本で語られているあなたの住む日本の暗部で起きていることの壮絶さが。
まずは読んでみて下さい。
そうすれば、あなたの中の何かが変わることを保障します。
ひとつだけ先に言ってしまうと、
知的障がい者の方が犯罪を犯してしまう半分以上の理由は、社会のせいだ
ということがこの本を読むとわかります。
社会が彼ら・彼女らを犯罪をしないと生きていけなくさせている。
社会が彼ら・彼女らを犯罪にかきたてている。
そういうことが理解できるはずです。
この本を読んだことで自分は、とても社会の見方が変わりました。
そこから得た知見については、別の記事で書きたいと思います。
それくらいのインパクトのある本です。
必読。