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大学内ドタバタコメディ×文学論のお得な小説! 筒井康隆著「文学部唯野教授」 感想

こんにちは!

 

今回は、筒井康隆著「文学部唯野教授」の感想です。

文学部唯野教授 (岩波現代文庫―文芸)

文学部唯野教授 (岩波現代文庫―文芸)

 

 

この本は、大学教授所属する文学部内の権力や金、名誉に関するドタバタコメディと、主人公の教授が展開する文学論の二つから一章が構成されています。

 

そのため、大学内の醜い(笑)学内政治を楽しみながら、構造主義や印象批評を学ぶことができるという、非常にお得な本です(笑)

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寝ながら学べる構造主義 *3

 

 

この本を読んで思うのは、筒井康隆という作家は、バランス感覚のいいインテリだなあ、ということ。

 

SF作家が文学講義の本を出すと色々叩かれる。

だから文学部教授という主人公を立てて、文学講義をする。

 

それでもまだ反感を買うかもしれないから、大学教授達を非常に幼稚で、おバカな人として描き出す。

 

この構成の見事なこと!

 

 

しかも、文学講義としても、小説としてもきっちりと楽しめる。

 

さすがです!

 

さらっと思想や哲学、文学について学びたい人にはお勧めです!

*1:文春新書

*2:文春新書

*3:文春新書