こんにちは!
今回は、畠山理仁著「黙殺 報じられない無頼系独立候補たちの戦い」の感想です。
第15回開高健ノンフィクション賞を受賞しただけあって、非常に面白い本でした!
この本は大きく分けて3章に分かれていて、
・1章 マック赤坂編
・2章 面白候補編
・3章 2016年東京都知事編
で構成されています。
特に面白かったのが1・2章。
例えば毎回奇抜なコスチューム(スーパーマン・宇宙人など)で、面白い政権放送をすることで有名なマック赤坂氏。
スーパーマン:アメリカン・エイリアン (ShoPro Books)
- 作者: マックス・ランディス,ニック・ドラゴッタ他,吉川悠
- 出版社/メーカー: 小学館集英社プロダクション
- 発売日: 2018/02/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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彼が京大農学部卒・伊藤忠商事勤務を経て、現在はレアアースを取り扱う会社を経営しているってご存知でした?
ただの政権放送芸人じゃないんですよ!(笑)
また彼は意外と(失礼笑)しっかりとした政治的意見を持っています。
こんな感じ↓
私が壊したいのは体制・常識・コメントばかりして行動できない人、その全てを壊したい。
政見放送も壊したい。
だから NHK で流れる政権放送でスーパーマンのコスプレをやる。
NHK日本の保守的な部分、とんでもなく常識的な部分だ。
しかし NHKに出れば、日本人はコロッと信用する。
俺はNHKに対する過度の信頼も壊したい。
何も考えずに信用してしまう日本人の意識を壊したい。
それを一旦壊した瓦礫の中から何かが生まれる。
畠山理仁著 黙殺 報じられない無頼系独立候補たちの戦い 集英社 2017 p116
また 2章では、ジャイアンに似ていると作者から書かれている(笑)「トップガン政治 FROM NAKAGAWA」を掲げる中川智治氏や、職業「革命家」の根上隆氏など、キャラの濃すぎる候補者たちにフォーカス。
この本から伝わってくるのは、まず著者の畠山理仁氏は選挙が好きなんだなあ、ということ。
選挙にまつわる人間模様といいますかね。
愛情がなければこうは書けませんよ。
この本の最後は少しいい話で終わりますしね。
選挙にあまり興味がなくても、読んでみたら面白いかもしれませんよ!
最後に当選出来やしないのに、なぜ立候補するの?という疑問に対する力強い回答を紹介して終わりにしましょう。
「おれだってバカじゃない。当選しないことくらい知っている。」