こんにちは!
今回は村上裕一著「ゴーストの条件 クラウドを巡回する想像力」の感想です。
- 作者: 村上裕一,村崎久都
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2011/09/02
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この本は、2000年以降の小説やアニメ、ゲーム、さらには2ちゃんねるやニコニコ動画までを幅広く論じながら、「ゴーストの正体」というものを明らかにしようとしている評論本です。
はっきりいって、読破するのはけっこう大変で、ソシュールとかデリダとか色んな哲学を参照した上で、けっこう固い文体で書かれていて、内容もそれなりに難解。
さらに、語られているのが、オタクカルチャーについてがほとんど(美少女ゲーム、萌えアニメ、ひぐらし・うみねこ・仮面ライダー等)なので、そういった知識がないとよく分からないかも。
その上、長い!(笑)
2段組みで500ページ弱ですからね。
さてさて、そういった条件を踏まえて内容に入ると、おそらくこの本で重要な論点は「ゴースト」とは何か?ということ。
そもそもこの「ゴースト」という単語は、攻殻機動隊シリーズのキーワード「ゴースト」から来ているんでしょうね。
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で、ここからは自分なりに読み解いたことなのですが、「ゴースト」というのは、「有名・無名、プロ・アマに関わらず、「物語る」ときに発生する意思・人格であり、またそれが集まった時の共同体的な意思・人格のこと」だと解釈しました。
それが顕著なのがニコニコ動画やネット掲示板で、その中ではいくつかの共有される空気や気分や知識があって、それを踏まえた上でならだれでも(大小問わない)「物語ること」に参画することが出来る。
そしてそういった「物語る」ことで共同体が生まれ、より大きな「物語」を紡いでいく。
その集合体というか、ユング的な集合意識的なものが、21世紀のネットの中に存在する「ゴースト」である、みたいな。
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すいません、何言ってんだ?って感じですね(笑)
でもそういうことだと自分は解釈しました、というお話でした!