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僕はまだもうちょっと童貞でいたいんだ 舞城王太郎作「イキルキス」 感想

こんにちは!

 

今回は舞城王太郎作「イキルキス」の感想です。

イキルキス (講談社文庫)

イキルキス (講談社文庫)

 

 

これはセックスに揺れる男子(童貞)のお話ですね。

殺人事件とか色んな事が起きますが、結局はそこに集約されるお話だと思います。

 

それを象徴するのがこの部分。

少し引用します。

 僕はまだもうちょっと童貞でいたいんだ。

(中略)

でも本当の本当は、単純に、僕は自分が童貞であることに価値を感じたのだ。

こういう風に言葉にするといよいよバカっぽいけれども、知識とか経験とかって本当にあればあるほどいいものなのかよ?と思ったのだ。

(中略)

そんなになんでもかんでも知りたくないのだ。

怖いんでも面倒くさいでもなんでもなくて、ただ嫌なのだ。

知識とか経験とかって絶対的な善、良きこと、プラスなのかよ?って思うし、それに、何かを自分で獲得しに行って、勝ち得た何かを自分のものにして、それで自分が大きくなったり成長した気分になるなんて何というか・・・節度がない。

 

舞城王太郎 「イキルキス」 講談社 2016

月夜のグルメ1

月夜のグルメ1

 

 

 本当はまだ続くのですが、とりあえずこの辺で(笑)

 

童貞を卒業するかどうかで揺れ動く、めんどくさい男心をうまく表現しているのではないでしょうか?

 

それとも、そんなことないですか?(笑)