こんにちは!
今回は映画「ビッグフットVSゾンビ」の感想です。
監督 マーク・ポロニア
世の中に「クソ映画」は数あれど、これほどひどい映画はないのではないか、と極一部の映画ファンの間で話題をよんだ(悪い意味で)すさまじい映画。
B級、C級どころではない、Z級映画の中でももっともレベルの低い位置にある本作。
その監督作のあまりのレベルの低さから、物好きな極めて一部の映画ファンの間で熱狂的な支持者を持つ男・マーク・ポロニア。
誰が呼んだか「21世紀のエド・ウッド」。
そんな彼の監督作品の中でもそのアマチュア臭さが最大限発揮された底抜け最低映画「ビックフッドVSゾンビ」をご紹介します。
まずこの映画を5分見ただけで、皆さんは「映画」というものについて深く考えることになるでしょう。
果たしてこれは「映画」なのか?
これを「映画」としていいのか?
どう考えても、監督の家の近所としか思えない、そこら辺の草むらで撮ったであろう映像の数数。
総じて大画面に耐えられるレベルではないルックスの役者たち。
どうでもよすぎる恋愛模様。
緊迫感のかけらもない、弛緩しきった絵面。
いまどきユーチューバーでももっと気を遣うよ!ってくらい雑なライティング。
創意工夫というものを一切感じさせない場面構成。
「でょしょ」という独特すぎるワードセンス(たぶんこれは字幕の誤字なのでポロニア御大は悪くない。ちなみに字幕の誤字って初めてみた)
皆さんは今まで「なんだよ!!!!!!このクソ映画が!!!!!!!」とか「こんなひどい映画、初めて見たよ!!!!!ちくしょーーーー!!!」なんて思ったことが一度や二度はあるでしょう。
ですが、この映画を見れば、それらがまだ全然ましであったことを思い知ると思います。
なぜなら!!!!
それらはまだ「映画のテイを成していた」から。
それに対して本作は、先ほども書いたように「映画とは・・・・」という「映画という概念」「何をもって映画とするのか・・・」ということについて、深く考えさせられる、ある意味で哲学的な仕上がりとなっております。
そう、全てにおいて圧倒的な低クオリティ!!!
それこそが「ビックフッドVSゾンビ」の真骨頂!!!
ということで、細かく言えばきりがないですが、個人的に気になったところを何個かピクアップしてご紹介したいと思います。
・ワンパターンすぎるBGM
この映画、マジでBGMがワンパターンです。
ゾンビが出てきた時に流れる、めちゃくちゃ安っぽいBGMが非常に雑に流れ、そして非常に雑に切れます(笑)
・出し物レベルのクオリティでお送りするゾンビ&ビックフッド
(一応)本作の目玉は「ビックフッド」という都市伝説上の生物(日本ではあまりなじみがないですが、アメリカでは割とポピュラー)と、映画で大人気のモンスター・ゾンビによる世紀の大決戦!!!!!!
なんですが・・・・。
そのゾンビ&ビックフッドの衣装のクオリティが低すぎる!!!(笑)
まじで「急きょドンキホーテで買ってきたんですか?」レベル(笑)
特にゾンビに関しては、一般人にグレーのメイクをほどこしただけ!な状態。
しかもそのメイクは顔だけで、手足はノーメイク!!!!!
だからよーくみると、ゾンビが左手の薬指に指輪がハマっていたりして、「あ、この人既婚者なんだな・・・・」とか無駄なことを考えてしまいます(笑
また、これはまったくのアクシデントですが、ゾンビが半ケツになってしまうシーン(というかズボンが脱げかかっているシーン)があるんですが、そのおしりはもしろん真っ白でございます(笑)
・迫力がなさすぎる世紀の大決戦
さあそんなビックフッドVSゾンビの、映画史に残る世紀の大決戦が繰り広げられるわけですが、これがまあ迫力がない!!!(笑)
ほんとうに着ぐるみを着ているおっさん二人がゆっくり殴り合うふりをしてるだけ、って感じ。
このアクションシーン(のようなフリをした、名状しがたい何か)にこの映画の「底抜け感」がすべて詰まっていますね。
・ガバガバすぎるセキュリティ
この映画の爆笑ポイントの一つ。
保安官のような人が、「立ち入り禁止」と書かれた区域を厳重に守っているんですよね。
入場する人には厳しく身分チェックをしたりして。
なのに!!!
肝心のその「立ち入り禁止」区域の開閉を操作するボタンはノーセキュリティ!!!(笑)
ICカード認証とかパスワード入力とか一切なし!!!!!!
押せば開くやつ!!!!
じゃあお前のそのチェック意味無ーじゃん!!!っていうね(笑)
・面白すぎるゾンビ集合シーン
これは本当に爆笑できる場面!!!
ゾンビが目覚め、続々と集合していく、という流れが7回くらい、一切演出上の工夫もなく垂れ流されるのですが、このシーンにポロニア御大のセンスがすべて詰まっているといっても過言ではありません!
言葉でこの面白さを伝えるのは非常に難しいので、この場面だけでも是非見ていただきたい!!!!
・映画史に残る伝説の「赤い布」
このシーン、悪い意味で映画史に残る伝説の場面だと思います。
ゾンビが「赤い布」を口にくわえている。
それはどっからどうみても、ただの「赤い布」。
なんですが、演出意図としては「内臓」のつもりなんだと思います、多分(笑)
これは映画における「見立て」への挑戦。
あるいは「記号論」的なメタファー。
なのかもしれません(笑)
・最後に
こんな感じで、徹頭徹尾、最初から最後までひたすら圧倒的にな低クオリティを見せつけてくれる本作ですが、なんかもう3.5周くらいして面白いです(笑)
気になる方の中で、暇で暇でしょうがない!という方は見て見てもいいかもしれません(笑)
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