こんにちは!
今回は映画「ゴジラVSコング」の感想です。
「キングコング対ゴジラ」以来、およそ60年ぶりのゴジラとコングの一騎打ち。
怪獣王の座をかけての、渾身のぶん殴り合い!
60年前はスーツでの対決で、それも味があって個人的には大好きなんですが、今回はCGで描かれているだけあって、本当の生物感があるのが良かったですね。
「キングコング対ゴジラ」は東宝の「ゴジラ」シリーズの中でも個人的にかなり好きな作品なんですよ。
この作品は娯楽大作として非常によく出来ているんですよね。
その、ある意味リブート版である「ゴジラVSコング」は、正直言うと「微妙」でした。
本国ではなかなかヒットしたらしいんですが、「そうかなあ?」というガッカリな出来。
ということで、以下個人的に感じたがっかりポイントを列挙します。
ガッツリネタバレしてますのでご注意を。
・小栗旬の無駄使い
前作で勇退した渡辺謙に続く日本人キャスト、そして役柄としても息子役であった小栗旬。
その小栗旬が圧倒的に無駄使いされていたのがまずがっかり。
そもそも「本当にあの芹沢博士の息子役?」ってくらい扱いが雑。
キャラクターの心情なんて一切描かれないから、こいつが何を考えているのかさっぱりわからない。
一応「メカゴジラのパイロット」という重要な役割ではあるんですが、やってることと言えば頭に変な機械つけて変顔してるだけ。
メカゴジラが出てくる!しかもパイロットが日本人!コックピットはメカゴジラの頭蓋骨!とぶちアガル要素しかないはずなのに、このガッカリ感・・・。
・音楽がうるさい
今回の「ゴジラVSコング」、個人的に乗れなかったのは音楽のセンスによるところも大きいと思います。
ちょっと今回の音楽関連はねえ・・・。
主張しすぎというか、観客の心情を導きすぎる。
悲しいときは悲しい音楽を流し、盛り上がる時は「さあさあ、盛り上がってきましたよお」という音楽を流し、戦闘シーンではなんか一応ゴジラっぽい音楽を流し・・・。
まあ別に良いんですが、ちょーっと個人的にはセンスが合わなかったのか、「音楽うるせえな」と思ってしまいました。
「MAN WITH A MISSION」の日本版主題歌は良かったですけどね。
・スタイリッシュすぎる演出
冒頭からなんとなく嫌な予感がしたんです。
やけにスタイリッシュだな、と。
いやスタイリッシュな演出は全然嫌いではないのですが、こと怪獣映画の場合はしっかりと腰を据えて演出してほしかった。
・ご都合主義がすぎる展開
今回の映画、まあご都合主義でしたねえ(笑)
「そんなにポンポン物事が進むか?」とか「え、そんな解決法でいいの?」とか「反重力ってそういうことなのか?」とか
終盤、ゴジラが吐いた熱戦で地上に穴が開き、その影響で地下空洞への地盤が開き、しかもちょうどその真下にコングがいた!という展開には笑いましたね。
いや、別にいいんですよ?
娯楽映画なんですから、厳密な整合性なんて別に求めてません。
ただご都合主義を許せるかどうかってのは、わりとその映画にノれてるかどうかに依存するわけで、あまりノれなかった自分としては、なんだかなあ、と思ってしまいましたね。
・ゴジラが怪獣に見えない
今作が「うーん」となってしまった大きな要因はこれでしょうかね。
前作「キングオブモンスターズ」の怪獣達は「まあ怪獣かな」と許せるレベルだったんですが、今回の怪獣達は、怪獣と言うよりモンスター、あるいはクリーチャーにしか見えなかった。
怪獣とは神に近い存在であり、同時に自然の象徴だと個人的には思っています。
そういう意味で今回のゴジラ、人間臭すぎた、というか動物っぽすぎた。
なんというか、本能のままに戦ってます、というだけにしか見えなかった。
自分にとってのゴジラってそう言うことじゃないんだよなあ・・・。
ゴジラとは荒ぶる神なわけで、はっきり言ってが怪獣王だとかそうじゃないとか、そんなことに執着している時点でもう自分の中のゴジラ像からはだいぶずれちゃってるんですよね。
そもそも「前作と同じ個体?」ってくらいキャラが変わってた気が・・・。
あんな「俺より強いやつぁどこだい?」みたいなノリでしたっけ?
・コングがメインすぎる
コングが主役で、そこにゴジラとメカゴジラがゲスト出演しました!って感じのノリでしたよね。
少女と通じ合っちゃってるし手話も理解しちゃってるし、完全に人類の見方です、コング。
まあそこら辺が本作がアメリカでヒットした理由なのかもしれませんね。
自分はあまりコングには思い入れがなかったので「ふーん」という感じでした。
ただ今回のコングの武器である「ゴジラの背びれ製斧」は良かったですね。
おそらく先代のキングコング(玉座があったってことは、古代のゴジラVSコングの戦いではコングが勝ったってことで、だからこそ「キング」コングってことなんでしょうね)が作ったんでしょうね。
終盤のメカゴジラを倒すためにゴジラがコングに加勢する流れも、VSシリーズ定番の流れではありますが、良かったなあ。
・人間ドラマがテンプレすぎる
今回、言っちゃえば「ゴジラとコングが殴り合います」ってだけの映画なので人間パートをもっと頑張って欲しかった所。
結局前作の主人公勢はたいして役に立たないし、二つある人間チームは最後まで交わらないし、そもそもお話があまりにもありきたりすぎて・・・。
人間を生態系の頂点に戻したいなら、巨大人間でも作った方が良かったんじゃね?
それこそウルトラマンとかイェーガーとかフランケンシュタインとか・・・(笑)
・終わりに
良かったシーンももちろんありましたし、映像としてのクオリティは高かったし、最後まで退屈せずには見れました。
ただ「ん・・・?」と思う部分が多く、個人的には少しガッカリな仕上がりだなあ、と感じてしまう部分も多かった本作。
皆さんはどう思われましたか?
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