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コンビニ本コーナーに必ずいる漫画家・「魚乃目三太」考

こんにちは!

 

皆さん、コンビニにはよく行きますか?

 

自分は週に一回は必ず行って漫画本コーナーを眺めているのですが、そこで気づいたことがあるんです。

 

それは、「魚乃目三太必ずいるよなあ」ということ。

祖母のカツ丼 魚乃目三太作品集2 (全1) (思い出食堂コミックス)

祖母のカツ丼 魚乃目三太作品集2 (全1) (思い出食堂コミックス)

 

 時にはこういう↑単行本、時にはこういう↓アンソロジー本に書き、彼は必ずコンビニ本コーナーに常にいる気がするんです。

 

で、こういうコンビニ本コーナーに必ずかどうかはさておき、かなりの高確率で彼の作品がある、ということは、それだけ彼のマンガが需要がある、ということ。

 

実はコンビニ本コーナーというのは、一般の書店の漫画コーナーとは少し傾向が違うんです。

 

書店の漫画コーナーというのは、わざわざ本屋に、漫画コーナーにやってくる、本好き、漫画好きな人たちに向けた棚作りをしています。

 

一方、コンビニ本コーナーは、食料や飲料、日用品を買いに来た人、また振り込むにくる人etc、つまり本以外を目的にする人(漫画を読まない人)にも訴求しうるような棚作りをしているわけです。

コンビニ人間 (文春文庫)

コンビニ人間 (文春文庫)

 

そこで魚乃目三太の出番なわけですよ。

 

彼が書くのは基本食に関すること。 

そして彼の作風というのは、よく言えば昔ながら、悪く言えば凡庸

デフォルメされたキャラクター、古臭いカット割り、使い古された台詞、特に面白くもないオチ。

凡庸

凡庸

 

 彼の作品というのは間違ってもヴィレッジヴァンガードにいるような漫画好きサブカル女子の話題には上らないような、おっさんサラリーマン向けゆるゆるグルメ漫画

 

でも、それでいいんです。

むしろそれだからこそ、コンビニ本に彼は必ずいるわけです。

 

コンビニには、コンビニでしか流通しない、表紙ペラッペラで紙の質もあまりよくない製本の「いわゆるコンビニ本」が存在します。

こういう本は、サラリーマンのおっさんが弁当と一緒に買って、食べながら読んで、終わり。

コレクションなどとはあまり縁がない、書店にある本とは少しポジションの違う本。

 

いわば使い捨て、読み捨てされる本。

別れても欲しい男 (無敵恋愛S*girl)

別れても欲しい男 (無敵恋愛S*girl)

 

 

だからこそそこに、魚乃目三太のような頭を使わなくていい、そこまで集中しなくても話が理解できる、特に面白くはないがつまらなくもない(薬にも毒にもならない)ちょうどいい漫画の需要があるわけです。

 

自分は決して彼の漫画がダメだ、といいたいわけではありません。

 

むしろそういう自身のクリエイティビ的なものよりも、自分の力量(間違って少年ジャンプで天下取れる漫画家ではない)と読者のニーズをきちんと把握し、職人として漫画を描き続ける。

 

素晴らしいじゃないですか。

だからこそ彼はコンビニ本コーナーで見ない日はない売れっ子漫画家なわけですから。

 

しあわせゴハン 3 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

しあわせゴハン 3 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)

 

 

アートな漫画だけが漫画ではないのです。

こういう生活に根差した漫画もいいじゃないですか。

 

さて、次回は魚乃目三太と共通点の多い作家、ラズウェル細木について考えたいと思います。

 

 

 

 

PS

久々に気合の入った記事を書きました。