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 「大好き」の意味が全然違うものだったんだ。 坂上秋成作「モノクロの君に恋をする」 感想

こんにちは!

 

今回は坂上秋成作「モノクロの君に恋をする」の感想です。

 

モノクロの君に恋をする(新潮文庫)

モノクロの君に恋をする(新潮文庫)

 

 

あらすじはこんな感じ↓

 四月、俺の未来は薔薇色に見えた。浪人覚悟で受験した大学に合格、そこには面倒見のいい先輩と、あわよくば恋人がいて、大好きな漫画の話もできる、充実の日々があるはずだった。だが、漫画サークル「パラディーゾ」に入った俺を待っていたのは、奇人・変人の先輩たちとの日々。違う。待ってくれ。それに俺が気になるあの女の子は……。漫画への熱き想いを描く、切なく甘い青春小説

 

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楽しい小説でした!

ジョジョ」や「ワンピース」などの少年漫画から「君に届け」などの少女漫画、萩尾望都なんどの「名作漫画」まで幅広くネタをカバーしているのが好感度が高かったですね。

 

時々、オタクサブカル系童貞大学生の、自己憐憫と自己嫌悪が鼻につきますが、それはまあ、同族嫌悪というやつでしょう(笑)

 

 内容自体は、「海月姫」のような話ですかね。

あれは女子オンリーの(女子高的)世界の話でしたが、こちらは男女・老い若いも混じり合った(共学的な)世界のお話という違いはありますがね。

 

海月姫(17) (Kissコミックス)

海月姫(17) (Kissコミックス)

 

 

さてさて、そんな本作ですが、オタクと一般の方々の違いを表すすごく良い文章があったので、そこを最後にご紹介します。

 

それがこちら!

 「大好き」の意味が全然違うものだったんだ。

漫画を読んで、楽しかったよね、凄かったよねって言って満足出来る人がいる。

漫画を読んで、細かいシーンや台詞やキャラクターについて、徹底的に語らないと気が済まない人がいる。

どちらが正しいって話じゃない。

ただ-そのふたつは、どうしようもなくかみ合わないってだけだ。

 

坂上秋成 「モノクロの君に恋をする」 新潮社 2017

 

 

ヲタクに恋は難しい: 7 (comic POOL)

ヲタクに恋は難しい: 7 (comic POOL)

 

 

自分の場合映画ですが、同じ経験がよくあります。

映画を見て「はー楽しかった。ところで次どうする?」みたいな感じで、一行しか感想がない人っているんですよね。

 

じぶんみたいな語り合いたい側の人間からしたら「え?それだけなの?!」ってなっちゃうんですよねえ。

 

   

 

ブログをやっている人ってだいたい後者なんじゃないですかね(笑)

 

そういう意味でこの文章にはすごく共感しましたね。