こんにちは!
今回はロボット&ヒーローCOMIX スーパーガイド 永遠の夢◦SF漫画大辞典 の感想です。
冒険王やテレビランド、コミックボンボンにコロコロコミック、各種幼年誌、学年誌にテレビアニメや特撮ヒーローのコミカライズ、あるいはオリジナルヒーローやオリジナルロボットの漫画を連載していた作家を五十音順に並べ、それぞれについて紹介した本です。
まず、よくぞここまで情報を集めたな!というね。
こういうコミカライズ系の作品は、もちろん単行本になるものもあると思いますが、基本は雑誌に載ってそれっきりですからねえ。
その当時の雑誌を買い集めるか、あるいは国会図書館とかに行って調べるかしないといけないわけで。
さらにこの時期は今ほど潤沢にマンガ家がいなかったので、同じ雑誌に別名義で何本か連載するってことがあるわけで、そういうのは関係者から話を聞いたり、線やタッチを見て見分けるしかない。
そういうことを考えると、相当な苦労がかかって作られた本だと思いますね。
あっぱれ!
そしてこの本では、手塚治虫や永井豪、藤子不二雄などの超有名漫画家もほんの数作しか書いていない無名漫画家も、ページ数の差こそあれ、平等に、並列に取り扱っているのもまた良い。
これによりアーカイブ感が増すんですよね。
さらに、こういうコミカライズ仕事というのは、のちにオリジナル作品で有名になる作家が下積みでやっていたりするのも面白い。
この本に記載されている有名どころで言うと、あだち充や新谷かおるなど。
また、当時色んな児童誌との差別化のために色んな設定やアプローチをしていたのがわかるのも面白い。
例えば、ウルトラセブンの弟としてジャンボーXというのが設定されていたりします。
これは一応当時は円谷プロ公式の公認設定だったようなのですが、今となってはその歴史は完全に抹殺されていますね笑
まあこのジャンボーXは名前からもわかるように、ジャンボーグAの原型ということなので、もしかしたらここら辺をウルトラシリーズとして展開しようという構想が最初はあったのかもしれないですね。
そんな感じで、当時の雑多でパワーのある空気感を味わうことの出来る一冊でした!
おしまい!