こんにちは!
今回は映画「ハングリーラビット」の感想です。
監督 ロジャー・ドナルドソン 脚本 ロバート・タネン
あらすじはこんな感じ↓
ニューオーリンズで高校教師を務めるウィルは音楽家の妻ローラと幸せな日々を送っていたが、ある日、ローラが何者かにレイプを受け負傷してしまう。 病院で激しいショックに動揺するウィルにサイモンという謎の男が近づいてきて、彼に囁いた。
「妻を襲った犯人を代わりに自分が始末してやろうか?」と。
それは正義の名のもとに行なわれる“代理殺人”の提案だった。 ウィルは衝動的にその話に乗り、“代理殺人”は実行された。しかしそれから半年後、ウィルのもとにサイモンが再び現れ、今度はウィルが“代理殺人”を実行するように迫られてしまう。
ニコラスケイジ主演。
彼は仕事を選ばないタイプと言うか、作品の規模の大小はあまり気にせず、こういう細かい仕事をしているのが好感を持てますね。
細かい仕事ってのもこの映画に失礼な話ですが(笑)
さて内容はというと、まるでドラマ「あなたの番です」のような「交換・代理殺人もの」。
「あなたの番です」は基本的にミステリー的な引っ張りだけで、犯人側に復讐とかの動機というか、エモーションがなかったのが残念でしたが(面白かったですがね)、こちらは相当エモーショナル。
なんてったって妻をレイプされるという、考えたくもないおぞましい事態が主人公に降りかかるのですから。
そしてそこから彼は復讐をするわけで、そこは「自警団もの」のセオリーにならっています。
しかし、この映画が面白いのは、ただの「自警団もの」で終わらずに、その「自警団」の持つ危険性にまで踏み込んだところ。
「自警団」とは、法や社会的なルールに囚われず、私刑を下す存在。
それが正しく機能しているうちはいいですが、もし暴走を始めたら?
個人的な好みや感情で私刑を下したら、それはただのリンチでは?
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結局は自警団による私刑の被害者が生まれるのでは?
そういった「自警団もの」の一歩先まで論を進めているの興味深い。
そしてラスト。
あえて書きませんが、この背筋がゾッとするラストは是非見ていただきたい。
これは隠れた(?)名作です。