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小嶋陽太郎著「こちら文学少女になります」 感想

こんにちは!

 

今回は小嶋陽太郎著「こちら文学少女になります」の感想です。

 

こちら文学少女になります

こちら文学少女になります

 

 

あらすじはこんな感じ↓

 入社一年目、ザ・文学少女山田友梨が配属されたのはなんと、青年漫画誌「ヤングビート」。大物作家を激怒させ、長寿連載「解決屋一平」はまさかの終了。童貞が主人公のエッチ漫画「いまだ、できず」の人気は急降下。雑誌を牽引する大ヒット作「キヨのひらく箱」には激しく心を動かされるが、作者とは一回も会えない。イタくて深い、新感覚!青春感動物語。25歳の新鋭が放つノンストップストーリー。

 

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徐々に徐々に面白くなってくるタイプの小説ですね。

大御所漫画家、美人編集者、女たらし先輩編集者、童貞漫画家、そして主人公自身。

 

   

 

彼ら・彼女らには実は誰にも言っていな秘密だったり、心の奥底にしまいこんだトラウマだったり、うちに秘めた情熱があります。

表層で見ている限りはわからないですが、主人公が編集者として仕事をし、一人前になっていくごとに、その裏に隠された真実がわかるようになっていく。

 

この構成がなかなかみごとだと思いましたね。

 

最後に童貞漫画家が語る童貞であることのメリットを紹介して終わりにしようと思います。

 

 

童貞卒業したら、それまでキラキラして見えたものが、 キラキラして見えなくなるんです。

そいつを見て、僕は童貞であることの素晴らしさを学びました。

パンチラひとつで心が躍る自分が失われるのが、僕は怖い。

男だったら誰でも童貞卒業を夢見ます。

でも、逆の考え方もある。

童貞だから夢を見られる。

童貞であることに夢がある!

 

小嶋陽太郎 「こちら文学少女になります」 文藝春秋

 

 

 

童貞であるか否か。

童貞であるうちは大事なことですが、卒業するとわりとどうでもよくなる。

 

そのことに気付くのが、大人への一歩なのかもしれませんね(笑)

 

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