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仮面ライダージオウ Over Quartzerを四年越しに考察する

こんにちは!

 
今回は「仮面ライダージオウ over quartzer」の感想・考察です。
 
 
 
劇場で見てから二回目、三年半ぶりくらいの鑑賞です。
劇場で見た時はまだテレビシリーズが完結前だったので色々と疑問な部分はありましたが、今見返すとなかなか考えることはありますね。
 
そういった考察ポイントは後で考えるとして、映画の感想を簡単に。
 
いやー、狂ってますね!笑
平成生まれが吸い込まれるところとか、平成仮面ライダーがバールクスにライダーキックを決め、それが平成ボードになるとか!笑
 
いやもちろん面白いんですけどね。
特に後半の歴代ライダーの登場、平成?ライダーな方々のサプライズ出演、何気に感動的な終わり方等々。
 
また前半の戦国時代パートが実はこの映画のテーマの説明になっている、というのは見直してみての発見でしたね。
 
ただやはりわからないポイント、謎なポイントは多いんですよね。
 
そこで以下は考察をしてみたいと思います。
 
①クォーツァーは何がしたかったのか?
具体的な内容がわからないので結局何がしたかったの?となるクォーツァー。
彼らが言うのは、平成仮面ライダーの歴史をやり直す、ということ。
それは凸凹な平成仮面ライダーの歴史を一本道に舗装し直すことで後世に残る歴史を分かりやすくしようとすること。
 
これは映画の重要なテーマの一つで、前半パートで描かれた今の歴史に残る信長の魔王のイメージと実際の信長は全然違ったように、歴史というのは周りの人間や後世の人間によってわかりやすいように編集されている、ということ。
 
なのでこのクォーツァーというのは、時空の管理者として平成仮面ライダーの歴史をSOUGOに集約する、自分達に都合良く編集しようとしている。
つまり、平成仮面ライダー二十作の歴史の主人公を全てSOUGOに集約しようとしているのでしょう。
具体的には、グロンギを倒し、オルフェノクと共存し、デンライナーで時空を駆け抜け、風都を守り、天の川学園でダチを作り、フルーツライダーとしてヘルハイムから地球を守り、一回死んでゴーストハンターになり、その後は医者になってバグスターウイルスを倒し、スカイウォールの呪縛を解いた、こういう激動の人生を二十年かけて生き抜いき、その結果王になった主人公、それがSOUGOであるという歴史を作ろうとしているのでしょう。
主人公がずっと変わらないけど設定は変わりまくる平成仮面ライダー、それがクォーツァーの作りたかった平成仮面ライダーの二十年なんでしょう。
(この場合、ディケイドは何するんだろう?となりますけどね笑)
 
ライドウォッチに仮面ライダーの歴史を閉じ込める、というのはたぶんそれぞれのライダーの歴史を別の場所に移し、そのウォッチを持った人がその仮面ライダーの歴史の主人公に成り代わるということなのでしょう。
 
その結果、クォーツァーがしきりに言う綺麗な歴史ができるのでしょうね。
 
さて、ここで問題なのは、綺麗な歴史を作りたいのはなぜなのか?ということ。
これ結論から言うと、内戦を防ぐためなんじゃないか?と思いました。
オーマジオウが君臨している未来は、最低最悪な未来と言われています。
 
具体的には分かりませんが、よくない世界のようで、じゃあ何が起きているのか?というと内戦なのではないか、と。
 
つまり歴史が凸凹なままだと、ジオウがいくら正統な王と言っても、いやクウガこそが真の王だ!いや電王だ!ディケイドだ!オーズだ!ビルドだ!と言うように、民衆が自分の支持するライダーによって世界が分裂し、正当な王(=最強のライダー)を巡って果てなき争いが起きているのではないか?と。
(こういう論争は現実でも起きていますね笑)
 
そうかんがえると、タイムジャッカーが別の王を擁立する手段としてアナザーライダーを使っていたのも、王の資格=ライダーであること、なのかもしれませんね。
 
②ソウゴが影武者とはどういうことなのか?
今回の映画では、真の王はSOUGOであり、ソウゴは影武者、偽物の王でしかなかったということが明かされます。
しかしこれ、おかしいんですよね。
 
映画の終盤でもオーマジオウがソウゴに対して、若き日の私といってますし、テレビでも結局オーマジオウになったのはソウゴでした。
 
しかし、SOUGOやウォズはソウゴは影武者でしかないと言う。
さらにSOUGOは時間移動できるっぽく、今と同じ姿のままで自ら幼少期のソウゴを影武者に選んでいました。
ここら辺、やってることはタイムジャッカーっぽいですよね。
 
で、結局これはよくわからないんですが、自分なりの考えでは、影武者というのが嘘なんじゃないかな、と。
詳しくは次項で!
 
③ウォズは何がしたかったのか?
テレビの最終回で、ウォズだけはループを繰り返しても記憶を保持できることが明かされました。
ということは、ウォズはソウゴに出会って以降の全ての周回の記憶を持っているはず。
この映画はテレビ、Vシネの後の時系列でしょうから、ウォズはここら辺の記憶も保持した上でこの映画に挑んでいる。
 
とするならば、ソウゴが王の器であるとわかっているはずなのにこの映画ではSOUGOの味方につくような素振りを見せている。
 
何やってんのこいつ?となるわけですが笑、たぶんこれ全部狂言なんです。
クォーツァーという存在自体もウォズがでっち上げたのじゃないか?と思いますし、ソウゴが影武者というのも、SOUGOが真の王というのも全部嘘。
 
最初からウォズは今回の周回でソウゴにライドウォッチを全て真に継承させ、オーマフォームの力を手に入れさせ、このループを終わらせるために暗躍していたのではないでしょうか。
 
そう考えると、やたらメタ発言を繰り返したり、これで終わりです、というのもこれでジオウのループは終わり=最後の周回であることを示すためのものだったのではないか、と。
それはある意味でウォズの覚悟だったのかもしれませんね。
 
ただウォズは当初、SOUGOにソウゴを成り代わらせ、ソウゴを唯一無二の主人公にして幕を引くつもりだったけれど、ソウゴの瞬瞬必生に胸を打たれ、自分の計画=逢魔降臨歴を破り捨てて生きることにしたのではないか、と。
 
つまり、全てソウゴのために動いていたけど、最後はソウゴによって計画をひっくり返された、でも満足!って感じでしょうかね笑
 
④なぜツクヨミゲイツは復活したのか?
最後、歴史が変わり、二人は消滅。
しかしなぜか最後で記憶を引き継いだまま復活しまた。
これは劇中でもなんで?と言われていて、メタ的なことを言えば、平成仮面ライダーは瞬間瞬間を必死に生きてるんだからそれでいいんだよ!って話なんですが笑
 
まあでも無理矢理辻褄を合わせるなら、最高最善の魔王となった未来のソウゴ=オーマジオウが事情を全部話して過去に送り込んだんでしょうね。
ま、ここはオーマジオウのパワーでひとつ、ということで笑
 
⑤オーマジオウは最低最悪の魔王なのか?
未来の世界ではオーマジオウは最低最悪の魔王と言われています。
しかし今回の映画を見ればわかるように、魔王と言われてもあてにできないわけです。
そんなものは作られた歴史ですし、人間の人格は本のように画一的でわかりやすくなんてない。
 
テレビ最終回、Vシネを踏まえてのさらにあとの周回がこの映画なわけですが、そしておそらくテレビのソウゴがこの映画に出てくるオーマジオウであろう、と思うわけですがやはり彼が最低最悪の魔王とは考え難い。
 
となってくると、上で書いたウォズの目的でも書いたように、オーマジオウが悪役とされているのも狂言なのではないか、と。
おそらく未来の世界では何かどうしようもない災厄が起きてしまい、世界は荒れる。
その原因をオーマジオウが悪役として引き受け、再びゲイツツクヨミを過去に送り込み、新しい周回を始め、過去を変えることでその必ず起きてしまう災厄を無くそうとしているのではないか、と思うのです。
 
全てはそのための狂言であり、ソウゴとウォズによる壮大な計画なのではないか。
そしてクォーツァーは別の方法でそれを回避しているのではないか。
 
そしてそして、この映画でその必ずし起きてしまう災厄を無くすルートに入ったのではないか。
それが一体なんなのかは分かりませんが、そして多分作り手もそこまでは考えてないでしょうが笑、それは多分平成ということに関係することなんでしょうね。
 
⑥ゼロワンが果たした役割とは?
なぜこの映画が最後のループになることができたのか。
それはゼロワンの存在も大きいと思います。
平成と令和。
平成仮面ライダーであるジオウを終わらせることができるのは、令和ライダーであるゼロワンだけ。
 
おそらく今までの周回にゼロワンはいなかったのでしょう。
今までの周回では、ずっと平成が続いていた。
しかし、ゼロワンによって平成が終わり、令和になることができた。
 
なぜゼロワンが出てくることができたのか?
それは分かりません。
分かりませんが、平成を終わらせ、令和を始めたこの映画は、平成仮面ライダーの歴史を終わらせることに成功したのです。
 
最高の映画です!!!
おしまい!!!