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「赤ちゃんに会いたい!(吉田仁秋・作)」と映画「イン・ザ・ヒーロー」 すべてを台無しにするラストはなぜ繰り返されるのか?

こんにちは!

 

今回はお勉強コミック「赤ちゃんに会いたい!」のラストシーンに関するものです。

 

赤ちゃんに会いたい!ママになりたい人のための12のコース別不妊治療ガイド

赤ちゃんに会いたい!ママになりたい人のための12のコース別不妊治療ガイド

 

 

といっても誰も知らないと思うので(笑)、簡単に説明すると、子宮に障がい(?)があるために子供ができない夫婦が、不妊治療や人口受精・体外受精などに奮闘するお話です。

 

まあ、ここはいいんです。

「へえ、大変なんだなあ、お金もかかるし」と勉強になりました。

 

 問題はラスト。

様々な治療をしても、残念ながら子供を授かることをできず、疲れ切った夫婦二人。

 

しかし、二人は喧嘩を通して互いへの愛を再確認し、そのときに医師の指示などとは関係なく、純粋な衝動からセックスをします。

そして、そのセックスでついに、念願の妊娠をしたのです!

 

・・・いや、ちょっと待て。

もしこれが実話なら文句をつけてもしょうがないですが、フィクションだとしたらちょっと待て。

 

おかしくないか?その終わらせ方は。

 

だって夫婦は今まで、お金も体力も気力も注ぎ込んで、不妊治療に励んでたわけですよね?

だとしたら、その今までの苦労とは関係なく(もちろん治療の効果も多少はあるのでしょうが)、普通のセックスで妊娠させてしまうのって、結局今までに不妊治療は無意味だったってことになりません?

 

そこは、素直に不妊治療のおかげで妊娠できました!でよくない?

 

と、下駄夫読み終わって強烈にモヤモヤしてしまいました。

 

これと同様の違和感を感じた映画がありまして。

 

それが「インザヒーロー」です↓

 

この映画は、ベテランスーツアクター仮面ライダーなどのスーツを着てアクションをする人のこと)が主役のお話なんですが、まったくスーツアクターというものを分かってない終わらせ方をした映画でして。

 

rimokongetao.hatenablog.com

 

スーツアクターというのは、昔こそ顔も見えないし損な仕事とされていましたが、今では一つの職業としてきちんと確立していますし、彼らはきちんと誇りを持って仕事をしています。

 

なのに。

この映画では「結局スーツアクターってアクションスターになり損ねた人でしょ?」とでも言うような、たわけた結論にたどり着くんです。

 

ふざけるな、と言いたい。

 

彼・彼女らがどれだけ苦労して演技をしているか、スーツアクターアクトレスがいかに大変な仕事か、職人芸とでもいうべき技術がいかにすごいか、そんなことは一切無視した映画的に座りのいいだけの着地点

 

東映ヒーロー仮面俳優列伝

東映ヒーロー仮面俳優列伝

 

 

それと同様の違和感を、この漫画にも感じてしまいましたね。

 

つまり、それまでの積み重ねを踏みにじるような終わらせ方

 

もちろん作品として、そういう終わらせ方をした方が派手、分かりやすいという事情はあるのでしょう。

 

でも、それは今までその作品を楽しんでいた人を、あまりにもバカにしていないか?

 

ラストというのは、今までの積み重ねがうまく絡み合い、盛り上がるべきもののはず。

 

なのに、そういうことをされると、こっちはすごい冷めますし、ガッカリです。

 

自分も小説と言う駄文を書き散らしている身なので、「ラストでひっくり返したい」「最後にもう一展開ほしい」と思ってしまう気持ちは(全然作品の規模もレベルもちがいますが)わかります。

 

そういうことしたりもしてます↓。 

rimokongetao.hatenablog.com

 

でも、やっぱりそれは今まで読んだり見てくれた人に対する裏切りなのではないでしょうか?

 

なので、もうそういう一瞬の気持ちよさに依存するのはもう、やめていただきたい。

 

もちろんそこに伏線がはってあれば別ですけどね(笑)

 

それはむしろミステリーで言うところの「どんでん返し」ってやつで、そういうのはむしろ大好物なんですが(笑)

 

 これとか↓

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