こんにちは!
今回は、個人的に考えている白倉イズムのお話です。
さて、まずこの白倉イズムという単語についてご説明を。
白倉というのは、東映特撮作品のプロデューサーを多く務めた白倉伸一郎氏のことです。
- 作者: 白倉伸一郎
- 出版社/メーカー: 子どもの未来社
- 発売日: 2004/05/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 6人 クリック: 100回
- この商品を含むブログ (40件) を見る
特撮作品というの一年間、約50話の長丁場であるため、監督や脚本家よりもプロデューサーの思想や影響が強くでる傾向があります。
そして彼の出がけた作品、中でも仮面ライダー電王・MOVIE大戦2010・平成ジェネレーションズFOREVERには、共通する思想のようなものがあると感じています。
仮面ライダー×仮面ライダーW&ディケイド MOVIE大戦 2010 [DVD]
- 出版社/メーカー: TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
- 発売日: 2010/05/21
- メディア: DVD
- 購入: 1人 クリック: 7回
- この商品を含むブログ (16件) を見る
なのでこの記事ではそれに白倉イズムと名前を付け、その正体を探っていきたいと思います。
さっそく結論から述べると、白倉イズムとは「記憶にあることこそが本物」ということ。
平成ジェネレーションズFOREVERの電王のシーン、たぶんあそこに白倉イズムがものすごく凝縮されている。
「内容よりも覚えていることが大事」
「記憶の中では本物」
イマジンズや野上良太郎、オーナーはこんなことを言っていましたよね。
- 出版社/メーカー: BANDAI SPIRITS(バンダイ スピリッツ)
- 発売日: 2009/01/31
- メディア: おもちゃ&ホビー
- 購入: 2人 クリック: 29回
- この商品を含むブログ (11件) を見る
これはそもそも「時間」や「記憶」がメインテーマだった、仮面ライダー電王を象徴する言葉でもありますよね。
また、「MOVIE大戦2010」という作品は、平成ジェネレーションズFOREVERと終盤の展開が似ていて、要するに「人々の記憶に残っている限り、ヒーローはいる。忘れられたとき、ヒーローは消える」。
仮面ライダージオウ RKF レジェンドライダーシリーズ 仮面ライダーディケイド
- 出版社/メーカー: バンダイ(BANDAI)
- 発売日: 2019/04/27
- メディア: おもちゃ&ホビー
- この商品を含むブログを見る
これは平成仮面ライダーをブランド化するために作られた、仮面ライダーディケイドという作品のテーマでもありますよね。
と、各論はこれまでにして、総論に入りたいと思います。
では、これらを踏まえた上で、白倉イズムとは何なのでしょうか?
それは
つまり、ヒーローとは記憶にあるかぎり存在する、記憶から消えた時消える、だからヒーローを人々に認知させ続け、記憶させ続けなければならない、という発想。
そこでは、細かい内容は特に問題とならず、なんかこんな感じだったなあという漠然としたものでいい。
彼の作品に登場するレジェンドは、記憶を喚起し、定着させるためのもの。
なぜそれが必要かといえば、一つは自分が作ったヒーローを覚え続けていてほしいからというシンプルな気持ちもあれば、ヒーローを覚え続けていることにより「仮面ライダービジネス」が持続し、「レジェンド商法」で儲けられるというビジネス的な側面もあるでしょう。
こういうライドウォッチ商法なんて最たるものですよね(笑)
こういう商法を嫌う人もいますが、自分はそれでいいと思います。
だって、これで儲けることにより、東映やBANDAIにお金が行き、それにより製作現場に金が行き、よりクオリティの高いものができる、シリーズが存続する。
シリーズが存続することにより、仮面ライダーというブランドは人々の記憶に根付き続ける。
それにより「仮面ライダー」というブランドの価値は上がり続ける。
そうすれば仮面ライダーは忘れられることはない。
S.I.C. 仮面ライダーゴースト オレ魂 約200mm PVC&ABS&ダイキャスト製 塗装済み可動フィギュア
- 出版社/メーカー: BANDAI SPIRITS(バンダイ スピリッツ)
- 発売日: 2019/09/30
- メディア: おもちゃ&ホビー
- この商品を含むブログを見る
そういうヒーローへの愛とビジネス的な側面がごちゃまぜになった帰結が、「記憶・覚えていることが大事」というもの。
以上、これが自分の考える白倉イズムです。
彼のこういう発想と言うのは、だいぶ好き嫌いが別れるようですが、自分は結構好きですね。
適度に身も蓋もなくて(笑)