こんにちは!
映画「ジョーカー」、本当に傑作でしたね!
もう何本か記事を書いていますが、今回は「バットマン映画」として「ジョーカー」を考えてみたいと思います。
タイトルにもしましたが、「ジョーカー」は「バットマン」というシリーズを裏から読みといた作品なんですね。
「バットマン」は大財閥の息子で、イケメンで、大金持ちで、才能もあって、技術力ももった男 。
彼が悪を倒すため、金と技術力を使って自分を強化していく話。
確かに「バットマン」は「男の夢」というか、こういう風になれたらいいなあ、という理想の姿です。
でも、僕たちはバットマンにはなれません。
「バットマン」は選ばれたものであり、圧倒的に「持つもの」です。
「ジョーカー」の中で象徴的なシーンがあります。
アーサー(のちのジョーカー)と子供時代のブルース・ウェイン(のちのバットマン)がウェイン邸で出会う場面。
この場面で同じ父親から生まれながら(本当は違うけど、でも違わない、後述)片や子供ながら執事がおり、豪華な屋敷にすむお坊ちゃま(特権階級)、片や無職・金なし・絶望に打ちひしがれた売れないコメディアン(貧困層)。
二人の間には堅牢な柵があり、お互いの領域に入ることはできない。断絶されている。
このシーンは本当にすごいし、「バットマン」という作品の構造的な欠陥を指摘している。
それは金がないやつは絶対にバットマンにはなれない、ということ。
そしてバットマンになれるかどうかは、生まれた瞬間に決まってしまっている、ということ。
貧困層に生まれた人間はバットマンにはなれない(ロビンにはなれりるかもしれないけどね)。
先ほど、ジョーカーもバットマンも同じ父親から生まれた、それは嘘だけど嘘じゃないと書きました。
もちろん二人の生物学的な父親は違います。
でも、二人はゴッサムシティの闇が産み落とした双生児のようなものなのです。
バットマンの父親の特権階級丸出しの態度がジョーカー(達)を生んだ。
ジョーカーの一人が、父を殺し、ゴッサムシティは暗黒時代を迎えた。

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バットマンの物語は、父・母が殺されたというところから始まります。
でも、彼らの死が(ある意味)自業自得だと読み解いたこの作品は、本当にすごい。
この映画の中で、観客の目にはバットマンの父が一番の悪人に写りますからね。
バットマンを裏(ヴィラン)側の必然性から読み解いたこの映画は、それでもやはりまごうことなき「バットマン映画」なのです、多分