こんにちは!
今回はアニメ映画「ソウル・ステーション/パンデミック」の感想です。
あらすじはこんな感じ↓
『新感染 ファイナル・エクスプレス』に繋がる恐るべき前日譚を描いた長編アニメ。蒸し暑い夏の夜、ひとりの年老いたホームレスが首に大怪我を負い、誰にも助けてもらえずソウル駅で息絶えた。すると、そのホームレスは凶暴化して甦り…。
『新感染 ファイナル・エクスプレス』には恐るべき事件を描いた“エピソード0”があった…。『新感染 ファイナル・エクスプレス』で実写映画デビューを果たした韓国アニメ界の第一人者であるヨン・サンホ監督が手掛けた前日譚『ソウル・ステーション/パンデミック』。
結論から言います。
このアニメ映画におけるゾンビとは、ホームレスなどの貧困層を暗示しています。
それをめちゃくちゃわかりやすく伝えてくれるのが冒頭。
冒頭のシーンでは、「福祉はすべての人に与えられるべきだ!」と熱く語り合う学生が、ホームレスのことは助けようとしない、むしろ嫌悪し、邪見にする、という非常に皮肉な展開が起きます。
これは何を示しているのか。
それはホームレスや貧困層は「そもそも社会の構成員としてすらみなされていない」ということです。
つまり、彼らは社会的にはいない存在・死んだ存在。
そんな彼らがゾンビとして甦る。
死んだ存在として軽んじられていた彼らが、ゾンビとして復活し、社会を覆い尽くし、世界をカタストロフに導いていく。
ここに込められたメッセージはすごく明確ですよね。
「ホームレスなどの貧困層をないがしろにし続け、無視し続けていると、いつかしっぺ返しがくるぞ。そうなる前に福祉の手を差し伸べろ」ということでしょう。
ネクスト・マーケット 「貧困層」を「顧客」に変える次世代ビジネス戦略 (ウォートン経営戦略シリーズ)
- 作者:C.K.プラハラード
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2005/09/01
- メディア: 単行本
この映画はそういう社会アニメとして見るべきなんです。
一種のお勉強と言うか。
日本の華麗なアニメになれた僕たちからすると、今回の地味を極めたようなアニメーションはそのお勉強感を増幅します(笑)
出てくるのはおっさんばっかりだし(笑)