こんにちは!
今回は「プロフェッショナル 仕事の流儀 ジブリと宮崎駿の2399日」の感想です。
・ナウシカ2、期待していいよね?
いやー、壮大な前振りでしたね。
何がって、この本編全てがラストカットに向けての壮大な前振り。
ラストカット、宮崎さんが書いていたのは明らかにナウシカ。
そしてここに至るまでの、今回の番組の「ストーリー」を考えると、
今、宮崎駿は映画版ナウシカの続編、あるいはリブート作品を製作している、
と考えても良いのではないでしょうか。
というか、今回の番組の構成上、本当に作っているかはともかくとして、それを匂わせようとしているとしか考えられない。
・番組内容の整理
今回の番組の流れとしては、
1 宮崎、引退を撤回し新作を作り始める
2 その最中、高畑死去
3 師匠であった高畑の死に宮崎メンタルをやられる
4 高畑の死に囚われ続ける宮崎、同時に老いと死が迫り、色々と危うくなり始める
5 宮崎、作品の中で高畑の死に決着をつけることを決める
6 格闘の末、宮崎は高畑の死に決着をつけ、決別する(精神的に)
7 作品完成
といった感じになっています。
そして、その最後に挿入されるナウシカ。
これは、高畑という師匠に決着をつけた宮崎が、ネクストステップにすすむため、作品制作の中で、今度は高畑を乗り越えようとしている、そのためにナウシカを作る、作り直しているのではないか、と考えられますよね。
・伏線の数々
思い返せば、伏線は散りばめてありました。
・宮崎がナウシカのプロデューサーに高畑を指名した、というエピソード。
・ラストの終わらせ方は高畑からのアドバイスだったというエピソード
・ナウシカを30点と評した、というエピソード
・その30点は、宮崎ならもっとできる、という激励を込めてのものだった、という良い?話
さらにこれは番組中で詳しくは言及されませんでしたが、
そもそも宮崎はスケジュールを守るために妥協して今のナウシカのラストを採用しただけで、本当は全然気に入っていない
というのは有名な話。
納得できないから漫画版でラストを全然違うものにしたわけですからね。
こういった番組中に散りばめられた伏線、そして終盤の畳み掛けるような
・次も作るんじゃないですか、作って欲しいですけどね、という本田さんの言葉
・作ってないと退屈でしょ、だからまた作り始めますよ、みたいな鈴木さんの言葉
・作品が完成すると、人生ってまだ続いてるって思い返すんだよね、みたいな宮崎さんの言葉
(すいません、見終わった直後の興奮のままに書いてるのでだいぶふわっとしてます)
これらを総合して考えれば、
かつて高畑の影響下の元で作成し、終わり方まで高畑のアドバイスのもとに作られた、不完全なナウシカを、自分の納得いく形で作り直すことで、高畑を乗り越える、というストーリーが見えて来ます。
だからこそ、
という可能性、なきにしもあらずなのではないかな、と思います。
・ドキュメンタリーとは
少なくとも、視聴者にそう受け取らせよう、という作り手の意図は感じます。
そもそもの話をすると、
ドキュメンタリー=真実ではなく、ドキュメンタリーとは撮影者、編集者の主観から切り取った現象の解釈だ
と自分は思っていて。
なので、ドキュメンタリーであろうとも、そこに作り手の意図は介在していて、だからこそ考察することも意味があると思っています。
・残る疑問
問題は、
・映画版の続き?
・漫画版をアニメ化?
・一からリブート?
・あるいは映画じゃなくて連続アニメになる?
などなど、どんな内容、形式になるのか、という点。
こればっかりは続報を待つほかありませんね。
おしまい