こんにちは!
今回は、森達也著「オカルト 現れるモノ、隠れるモノ、見たいモノ」の感想です!
この本は、超能力や心霊現象、UFO、臨床体験などのオカルト現象を取材し、そこで著者である森達也さんが感じたことを書いていく本です。
といっても、「やっぱりこの世には科学では解明できないことがあるでゴンス!すごいでゴンス!」というオカルト肯定本ではなく、同時に「ほらほら見てえ~。あれもインチキ、これもインチキ。オカルトなんて全部嘘か頭おかしいやつの妄言!科学で解明できないものなど、一つもないのだ!」というようなオカルト否定本でもありません。
じゃあどういう本なの?というと、「オカルトはあるかもしれないし、ないかもしれない。あるという証拠もないけど、ないという証拠もない。」という非常にニュートラルな立場。
彼のこういう、判断を読者にゆだねる姿勢はとても素晴らしいと思います。
さて、この本を読んで思い出すのが「デットストック」というドラマ。
これはテレビ東京の深夜に放送していたドラマで、村上虹郎さん・ 早見あかりさん 田中哲司さんなどが出演していました。
心霊現象などを取り扱った、けっこう怖いドラマでした。
で、この最終話、今までのお話とは全然テイストの違うものになったんです。
これが、個人的にはテレビ史に残る伝説の最終話だと思ってるんです。
その内容は、主演の二人が演じるテレビクルーたちが、超能力者の取材をする。
それの指導役として登場するのが森達也氏本人(監督も兼務)。
そして彼らが取材するのがこの本でも登場した超能力者の清田益章。
この回では、演技は半分くらいで、残りはエチュード(設定だけ与えられた自由演技)。
なので半分森さんのドキュメンタリーのような感じなんですね。
ドキュメント・森達也の『ドキュメンタリーは嘘をつく』 (DVD付)
- 作者: 森達也,替山茂樹
- 出版社/メーカー: キネマ旬報社
- 発売日: 2009/03/26
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で、最後はスタッフ全員が清田氏がスプーンを曲げるところを目撃して大円団。
言葉で説明するとどうしても胡散臭くなってしまうんですが(笑)、これは是非皆さんの目で確認していただきたい。
本当に濃密な30分でした。
結論としては、彼のスタンスってずっと変わらなくて、それは「自分の目で見たモノを信じろ!」ということ。
その姿勢は本でもドラマでも変わりません。
どちらか気になったら、是非チェックしてみて下さいね!