こんにちは!
今回は映画「 ワンス・アポン・ア・タイム・インハリウッド」の感想です。

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド オリジナル・サウンドトラック
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監督・脚本 クエンティン・タランティーノ
あらすじはこんな感じ↓
テレビ俳優として人気のピークを過ぎ、映画スターへの転身を目指すリック・ダルトンと、リックを支える付き人でスタントマンのクリス・ブース。
目まぐるしく変化するエンタテインメント業界で生き抜くことに神経をすり減らすリックと、いつも自分らしさを失わないクリフは対照的だったが、2人は固い友情で結ばれていた。
最近、リックの暮らす家の隣には、「ローズマリーの赤ちゃん」などを手がけて一躍時代の寵児となった気鋭の映画監督ロマン・ポランスキーと、その妻で新進女優のシャロン・テートが引っ越してきていた。
今まさに光り輝いているポランスキー夫妻を目の当たりにしたリックは、自分も俳優として再び輝くため、イタリアでマカロニ・ウエスタン映画に出演することを決意する。
そして1969年8月9日、彼らの人生を巻き込み、ある事件が発生する。
クエンティンタランティーノの映画に過去の膨大な映画やドラマ・音楽からの引用が多いのは有名なお話。
しかし今まではそれらの元ネタをしらなくても楽しめるような作品を作ってきたからこそ、 初見は純粋に楽しく、映画好きはにやりとする。
その両輪というか、エンタテイメントとマニアックの間を行き来する、そのバランス感覚の良さこそがタランティーノの人気の要因だったと思います。
しかし今回のこの「ハリウッド」はある程度予習していかないと何が面白いのか、何が感動的なのか、さっぱりわからないと思います。

ユリイカ 2019年9月号 特集=クエンティン・タランティーノ ―『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の映画史―
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この映画はすごく不思議な映画なんです。
事実を組み合わせて、架空の歴史を作りあげる。
そのコンセプト自体は素晴らしいと思う。
例えると、歴代主役ガンダム機のパーツの色んな部分をつぎはぎで持ってきて、最終的にザクを作りあげた映画というか(笑)

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それぞれのガンプラを知ってる人からしたら「え!?ここにインパルスガンダムのパーツ!」「ほう、そこにターンエーもってくるか」みたいな驚きを経て、「おいおい、本当にザク作り上げちゃったよ・・・すげえな・・・」と感動させる。
要するにね、シャロンテートという女優は本当はカルト宗教の信者に殺されるんです。
それが現実。
なんだけどこの映画では、様々な出来事が絡まり合った結果、彼女は死の運命を逃れる。
そこには確かに感動があります。
でもそれは彼女は現実には死んだと知っている人、そしてだけど映画の中では生きながらえた!良かった!と感動できる人に限られる。

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それを知らなきゃ「なんだこの3時間かけて結局ほとんど何も起きない変な映画は」となってしまうでしょう。
正直自分も2時間目くらいまでは「あー、タラちゃんやらかしたな・・・」と諦めてた んです。
けど、最後の1時間で挽回してくれて助かった。
火炎放射器で殺人犯を丸焼きにするシーンは最高!
3時間の映画って時間間隔がつかめないので、ブラッドピットがヒッピーを制裁するシーンで「まさかここで終わんないよな?終わったらマジでやばいぞこれ」とビビったのはいい思い出です(笑)
「イングロリアスバスターズ」は「映画が悪党を殺す」という映画でしたが、今回は「映画が人の運命を変える」という映画でしょうかね。
この映画は映画(特に今回はマカロニ・ウエスタン映画)に詳しい人なら楽しめるでしょう。
しかし「ブラッドピット・レオナルドディカプリオ共演作品を名監督クエンティンタランティーノが撮る大作映画」という話題性で見に行く人にとっては地雷でしかない。
彼には珍しく不親切な映画だと思いますし、3時間は長すぎ。
彼の作品の中では、割と下の方の作品だと思います。
もし見に行くと言う方は、こういう本を読んで予習するか、

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映画秘宝のこの号を読むか↓
最低限ネットでシャロンテート殺人事件の概要は入れていきましょう。
じゃないと本当にわかんない映画だと思います。