こんにちは!
今回は友井羊作「無実の君が裁かれる理由」の感想です。
あらすじはこんな感じ↓
なぜ冤罪は生まれるのか<? br> 曖昧な記憶 自白強要 作為 悪意……
人間心理の深奥を暴く、青春&新社会派ミステリー!
私が疑いを晴らしてあげる――突然、同級生へのストーカー行為を告発された大学生の牟田幸司。身に覚えはないが、“証拠"を盾に周囲は犯人扱いだ。追い詰められた幸司を救ったのは、冤罪を研究する先輩・紗雪の一言だった。幸司を陥れた“証拠"とは何なのか?調べを進めると、目撃証言や記憶など人間の認知が驚くほど曖昧なものだったことが判明。幸司の疑いは晴れた。真犯人は別にいる、それは誰だ?謎を追う二人の前に、さらなる事件が待ち受けていた!――「無意識は別の顔」
当ブログが勝手に推している「友井羊」さんの作品です。
「さえこ照らす」しかり、デビュー作のこちら↓しかり、本作しかり、法律に関わる作品が多いですね。
ただ今作はどちらかと言うと法の負の側面に振れている感じですかね。
なにせテーマは「冤罪」ですからね。
なぜ冤罪は起きるのか?
なぜ人は決めつけてしまうのか?
なぜ人は人を迫害してしまうのか?
あまり「読んで楽しい」というものでもないですが、今作では「冤罪」はしっかりと晴らされていくので(当たり前ですが)、そこはスッキリ・・・。
といいたいところですが、「冤罪を疑われた人」「冤罪を生み出してしまった人」「冤罪に翻弄された人」、彼らは一度「冤罪」という関係性で繋がってしまった以上、そこには絶対ノイズが生じるわけで・・・。
そんな、わりとビターなお話です。
ですが安定の面白さですので、是非!