こんにちは!
今回は谷本真由美著「日本が世界一貧しい」国である件についての感想です。
40万PV、大反響のTwitterまとめ
「本当は『貧困』な日本社会。」のTweet主「@May_Roma」こと谷本真由美氏による
同テーマによる書き下ろし書籍が待望の刊行!
ロンドン在住、元国連職員の著者が見た
「日本は世界で"かわいそうな国"だと思われている」衝撃の現実。
若者の自殺、「社畜」的働き方、「人付き合い地獄」の社会、
「みんなで不幸になろう」という足の引っ張り合い、
グローバル人材なんて育つはずもないおかしな教育、
何でも人任せで自分で考えない「クレクレ詐欺」。
空気を読み過ぎて「セルフ洗脳」に陥る日本人たち。
こんな日本人の「貧しさ」を、世界の現実と対比させながら問いかける。
「自分が日本でかかっていた洗脳。
競争しなくてはいけない、家族や友より仕事、
進歩は偉い、田舎はださい、自販機とコンビニは重要、
電車とバスは定時でなければいけない、
痩せてなければいけない、群れなければいけない、
流行は追わないといけない。
どれも自分を不幸にしていた。」
https://www.amazon.co.jp/dp/4396614519?tag=hatena-22&linkCode=osi&th=1&psc=1 2020/3/21閲覧
日本という国を批判的に捉えなおすという、この本の基本的なスタンスはそんなに悪くないと思います。
ネトウヨが好きそうな、思考停止した日本礼賛本なんかよりはよっぽどましだとは思います。
ただなんでしょうかね、浅いなあ、と思ってしまいました。
この本独自の視点とか論点みたいなものは皆無だった気がします。
よくテレビやってる「外国人が見た!ここが変だよ日本!」的な番組で言われていることをさらっているだけというか。
「あー、はいはい聞いたことある」みたいなことばっかりで。
そもそもこの人は言っちゃ悪いですがただ海外で暮らして外国人とよくかかわっているだけの人、なんですよね。
別に「日本と世界の文化の差異」とか「日本の貧困層について研究」したりしているわけじゃない、専門家ではないわけです。
ただの素人なわけです。
それがツイッターでちょっとバズったから本にしてみました、みたいな安直な本なわけですよね。
そもそも出典がほぼすべてネットで、数的な根拠もほとんど示されていない。
(まがになりにも何かを論じるなら、学術書とはいわないまでも、せめて新書とかから引用してほしい)
ただ「こういう風に私の知り合いの外国人は言ってたけどね!」という伝聞情報で構成されている。
だから「まあ、そういう考え方もあるだろうね。そう思ってない人も大勢いるだろうけど」という程度の感想しか浮かんでこない。
この本に書かれていることが本当なのか嘘なのかは置いておいて、あまり信用できないというか。
まとめとしては「所詮ツイッターで偉そうに語っている外国かぶれ女が書いた、内容の浅いゲテモノ本」という感じでしょうか。
ハッキリ言って読む価値はないと思います。
ただ最後にいっておきたいのは、(ここまで暴言を吐いてきてなんですが笑)この本の著者である谷本真由美さんは悪くない、ということです。
人間には限界がありますし、専門的に研究しているわけでもない人間が本業の合間に本を書けばこんなもんでしょう。
悪いのはこの本の企画を出し、それにゴーを出し、しかもろくに内容も見ずに出版した編集者でしょう。
そりゃあツイッターでバズってる人間に、こういう極めて浅いけど分かりやすい本を書かせれば売れるでしょうよ。
でも売れりゃあそれでいいのか?
プライドはないのか?
素人にこんな浅い本書かせてはした金儲けて、それでいいのか?
これじゃあネトウヨ本と変わらないよ・・・。
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