こんにちは!
今回は漫画家・土山しげるの珍作二作をご紹介します。
そもそも土山しげるとは?
望月三起也のもとでアシスタントを経験したのちに、1973年に『月刊少年チャンピオン』にて『ダラスの熱い日』でデビュー。雁屋哲原作の『銀河戦士アポロン』(のちに『UFO戦士ダイアポロン』のタイトルでテレビアニメ化された)の作画を、海堂りゅう名義で手がける。その後は劇画誌に活躍の場を移し、原作付きで裏社会モノを多く手がける。代表作は『極道ステーキ』(原作:工藤かずや)。
1995年6月、『週刊漫画ゴラク』で単独作の『喧嘩ラーメン』を連載開始。料理を食べる表情やしぐさにこだわった描写、豪快かつナンセンス一歩手前ともいえるストーリーで新境地を開拓し、以降『食キング』、『喰いしん坊!』などグルメ漫画を数多く手がけた。
作品のタイトルに「キング」を付けることにこだわりを持っており、『借王』(シャッキング)、『蛮王』(バンキング)、『食キング』(ショッキング)、『売キング』(バイキング)、『喰王』(クウキング)などの作品が存在する。これらの作品はファンから「キングシリーズ」と呼ばれているが、共通点はタイトルのみで、ストーリー上のつながりは無い。これらの作品の舞台は一部を除き大阪であることが多い。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%9F%E5%B1%B1%E3%81%97%E3%81%92%E3%82%8B 2020/9/5閲覧
以上がウィキペディアの説明ですが、土山しげるを個人的に説明するとこういう感じになります。
上手くもなく下手でもないく、料理もおいしそうでもまずそうでもなく、昭和劇画風の絵でグルメ漫画を書き続けた漫画家。
若者受けはあまり考慮されておらず、サラリーマンのお父さんをターゲットに、彼らが昼食時に気軽に読み捨てられる漫画を量産した愛すべき男。
代表作は、映像化もされた「極道めし」、長期連載された「食いしん坊」など。
「食×〇(何か)」を組み合わせて様々なジャンルのグルメ漫画を執筆。
話の展開は基本的にオーソドックスで、ベストキッド的修行、人情話、あまり理に適ってない根性論、安易なお涙頂戴が多いが、時にマジなのかギャグなのかわからない奇天烈な展開があり、その狂気にハマるもの多し。
といった感じで、「孤独のグルメ」の久住昌幸のように文学性があるわけでもなく、「クッキングパパ」「美味しんぼ」のように大ヒットしたわけでもなく、と多作かつ名本も連載を持つ人気作家でありながら、あまり語られることがなかった土山しげる。
今回はそんな彼の膨大な作品の中から「珍作」を二作ピックアップしたいと思います。
・怒りのグルメ
初めて読んだときの衝撃は忘れられませんね。
果たしてこれはマジで書いてるのか?それとも壮大なボケなのか?
ひどい飲食店に出会ったおやじがパンクロッカ―に変身!
悪質な飲食店を成敗する!!
うん、後味悪いわ!!
グルメ漫画にシリアスさや社会性はいらないの!
日常の幸せとか家族の大切さとか、そういう生ぬるいテーマを適当に書けばいいの!!
なにやらラスボスらしき人物も設定されていましたが、まさかこれを長期連載するつもりだったのか!?(笑)
・「居酒屋舌偵」
「居酒屋×探偵×グルメ」。
あまりにも乱暴。
あまりにも強引。
あまりにも乱雑。
そしてあまりにも中途半端。
一エピソードに事件、探偵登場、推理、解決、グルメ、となんでもかんでも放り込みすぎましたね(笑)
結果、すべての要素が、薄い・・・。
そしてこちらも、グルメと血生臭い死体という取り合わせが、最悪・・・。
まあカルト漫画としては面白いっちゃ面白いですけどね・・・。
・まとめ
グルメ漫画の巨匠・土山しげる伝説の珍作を二作ご紹介しました。
どちらも1巻だけで終わってしまった、悲しいような、よく考えれば続かなくて当たり前のような、そんな作品です(笑)
いつか続編を!と願っても、もう土山しげるはこの世にいないのが、悲しいです。
ちなみにどちらもマンガアプリ「ピッコマ」で読めるので気になる方は是非。
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