こんにちは!
今回は「
これはすごいです。
おじさんに対する壮大な皮肉に満ちた本です。
男性ではありません、おじさんです。
おじさんとは無神経で、ナチュラルに女性を見下していて、彼女達を害している人たち。
そのおじさん社会、日本で文字通り魂をすり減らしてきた派遣社員の女性。
彼女が感じるすべてが、本当にこう胸に迫ってくると言いますか。
こういう理不尽てあるよなあ・・・という。
もう本当に読んでいただきたい!!!
そしてもう一つの重要な要素はアイドル。
日本のアイドルとは何ぞや?という考察がかなりしっかりとなされています。
アイドルこそが従来はおじさんのために存在していた規範的な女性像であり、明言はされませんが本書でとりわけ意識されているのは秋元康が生み出したアイドルグループの数数。
そんなアイドルグループの中で異彩を放つ、劇中でXXと表現される女性が、上記の派遣社員の女性と出会った時、文字通りこの国を変えていきます。
第二部の展開がその国を変えるパートなのですが、ここが本当にすごい。
第一部のリアルさからは相当乖離してSFチックになっていくので受け入れられない方もいるかもしれませんが、そこで描きたかったこの日本社会への本当に壮大な皮肉。
それゆえのかなりありえない設定なわけなので、そこを「リアリティがない」と一刀両断するのは本質を見失っていると思います。
今の日本に生きづらさを感じている全ての方、必読です!!!
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