こんにちは!
今回は「コードギアス 亡国のアキト 最終章 愛シキモノタチヘ」を考察します。
まずこの最終章を考察する上で大事になってくるのが、「反逆のルルーシュ」との対称性。
「反逆のルルーシュ」と「亡国のアキト」は裏表の関係になっているということが、わかりやすい形で示されるのが、この最終章なのです。
例えばタイトルに名前の入っている主人公とそのライバルの同士の対比。
「反逆」では、ルルーシュが「ギアスを使うもの」であり、スザクは「ギアスを受けるもの」でした。
対して亡国では、ライバルであるシンが「ギアスを使うもの」であり、アキトは「ギアスを受けるもの」でした。
そのかけられたギアスもモロに対照的で、ルルーシュがスザクに「生きろ!」、シンはアキトに「死ね!」ですからね。
めちゃくちゃわかりやすい(笑)
さらに、兄弟・親子関係も対比されています。
ルルーシュ・ナナリー兄妹が両親から愛を受けなかった(両親は与えたつもりでいるが、それは自分たちの都合のいい愛情でしかなく、ペットに愛を注ぐようなもの)のに対し、(父親はともかく)シン・アスカの兄弟の母、そしてシンの義理の母は二人を愛していたようです。
また、ルルーシュとナナリーが相思相愛であるのに対し、シンとアキトの兄弟は・・・。
まあ根底に愛情はあるの、かな?お互い(笑)
これ以外にも、「反逆のルルーシュ」が全世界を巻き込んだオープンな戦いであったのに対し、「亡国のアキト」は歴史の闇に葬られるであろう極秘ミッションであること、ルルーシュがレジスタンスであったのに対し、アキトたちは軍人である・・・など細かい対称性は山ほどあります。
それを象徴しているのが、ジュリアス・キングスレイことルルーシュの扱い。
父親が憎くて憎くてしょうがないルルーシュと、皇帝に忠誠を誓うジュリアスですからね(笑)
まあやってることは一緒なので、シンにあっさり見破られる(てか、誰でも見ればわかる気が・・・)んですが(笑)
と、このように対称な関係にある二作。
それを元にまずはレイラのギアスを考察しましょう。
レイラのギアスは「ギアスの欠片」と呼ばれるもの。
「復活のルルーシュ」以降の世界で使われるようになる設定が、実はここで初めて出てきます。
で、その能力とは何かというと、「集合意識にアクセスする力」、あるいは「人々の意識をつなぎ、集合意識を作り出すことで、過去に介入(改変)する力」ではないかと思われます。
レイラのギアスが使われた(と思われる)のは二つの場面。
一つはブレインレイドシステムが稼働している状態で、指令室が全滅する直前の場面に戻り、過去をやり直す場面。
そしてもう一つは、シンとアキトの最終決戦に立ち合い、シンに死者の意識を見せる場面。
最初に関しては、アキトやアヤノ、ユキヤの意識が集合し、強力な観測者を作り出すことで集合意識にアクセス。そこで「人々の意識の集合体」である「時空の管理者」と出会っていますから、ギアスが発動したのは確実かと思われます。
ただ、後者に関しては、レイラが集合意識にアクセスして霊魂を呼び出した、と解釈するか、あるいはシンが見たただの幻影、と解釈することもできます。
しかし、シンが知っているはずのないアキトの仲間までシンに見えていたことを考えると、やはりレイラのギアス、あるいはその余波なのではないか、と思います。
とにもかくにも、レイラのギアスが「集合意識に関わるもの」なのは間違いがないと思います。
なぜなら、「反逆のルルーシュ」で使われた「赤色のギアス」は「集合無意識に
働きかけるものだった」からです。
それはギアスをつかさどる「Cの世界」が「集合無意識の世界」だったことからもわかります。
それに対して、レイラの「青色のギアス」。
上記した対称性を考えれば、「集合意識」が関わると考えて間違いないでしょう。
実際「集合意識」から生み出された「時空の管理者」がそう言ってますしね。
ただ、この対称性を考えると、レイラのギアスは「ギアスの欠片」ではなく、「アンチギアス」とでも言うべきなのかな、とも思いますね。
青色逆さ向きだったオレンジの「ギアスキャンセラー」みたいな感じでね(笑)
余談ですが、「時空の管理者」、一体何者なのでしょうか?
イメージとしては「2001年宇宙の旅」のモノリスのように、人類の歴史に介入する、一種の神のようなものなのでしょうか。
「反逆のルルーシュ」では「集合無意識」も「神」と呼ばれていましたが・・・。
「時空」というくらいですから、「時間」と「空間」をつかさどるものなのでしょう。
スマイラス将軍は彼女と取引をしていたようですが、何かを差し出せば、歴史を改変する能力が得られるのか・・・。
ここに関しては「ジェネシックレコード」で明かされる日を待ちたいですね。
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