こんにちは!
今回は「ヱヴァンゲリヲン 新劇場版」と「音楽」のお話です。
「ヱヴァンゲリヲン 新劇場版」の主題歌を全作担当した宇多田ヒカル。
その彼女の新曲にして、完結編である「シン・エヴァンゲリオン 劇場版」の主題歌・「One Last Kiss」が発売&MVが公開されました。
この曲がまあ素晴らしい!!!
単純に一つの曲としてもめちゃくちゃ素晴らしいですし、同時に今までのエヴァ関連曲が一本につながった気がします。
まず「序」「破」の主題歌であった「Beautiful World」。
これは、「君」と同じ空間で眠ることを願う「私」の切ない思いを歌う歌でした。
次に「Q」の主題歌である「桜流し」は、「私」にとってとても大切な存在であった「あなた」を喪失した不快な悲しみと絶望、そしてそれでも前を向く気持ち歌った歌。
そして今回の「One Last Kiss」は、いまだに忘れられないほど大切な存在である「あなた」との楽しい思い出を回想し、愛する気持ちをさらに深める、と言ったような歌です。
(解釈は様々なものがあると思いますが、自分はそう受け取りました)
さて、ここに一貫したストーリーを見出すことができるのではないでしょうか?
「Beautiful World」ではまだお互い通じ合うことができていなかった「私」と「あなた」。
しかし、「桜流し」に至るまでの間に二人は関係を深め合い、愛し合い、しかし「あなた」は「私」の元を去ってしまう(この曲の制作時期等を考えると、死んでしまった可能性が高い)。
その絶望と喪失。
それでも頑張って、勇気を振り絞って前を向こうとする「私」。
そして「One Last Kiss」では、今は「あなた」に会うことはできなくても、愛する思いは変わらない、むしろ思いが深まっていくという、時間によって喪失感を乗り越え、新しい境地にたどり着いた「私」。
そんな一本の物語が自分には見えるのです。
そしてさらに言えば、これは「碇ゲンドウ」の物語なのではないか、とも思うのです。
世界のルールを書き換えてでも再び会いたいと願う存在・ユイとゲンドウの出会いと喪失、そして「今」の彼の心境を歌ったものなのではないか、と思うのです。
もちろん「エヴァ」はシンジ君の物語であるわけですが、同時に彼の父親であるゲンドウの物語と読み解くこともできると思うのです。
そう考えると、何か別の味わいが生まれてくると思いませんか?
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