こんにちは!
今回は 落語とは、俺である。―立川談志 唯一無二の講義録― の感想です。
落語界の風雲児=立川談志が、インターネット通信制大学の映像講義で語りおろした珠玉の「落語学」。落語を通じて「人間」と「芸術」の本質を語った最初で最後の講義録、待望の書籍化!
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言わずもがなの伝説の落語家・立川談志。
そんな彼が
落語とは?
笑いとは?
ジョークとは?
ユーモアとは?
について語り尽くしたのがこの講義録。
この本を読んで感じるのは、立川談志という人は、いかに考え続けていた人か、ということですね。
笑いについて。
社会について。
世界について。
日本について。
そして、落語について。
彼がどれだけモノを考え続けてきた人なのか。
この人の頭の中身を知りたい。
全部知りたい。
読めば読むほどそう感じます。
そして、その対象はもちろん自分についても及びます。
ただ彼が凡人と違うのは、自分をどこまでも客観的に見、そして客観的に自分を評価できる、ということ。
だからこそ、自分はすごい!と自信を持っていえてしまうわけです。
そして、それがうぬぼれに移らないすごさ。
それは、ビートたけしや明石家さんま、松本人志などの優れたお笑い芸人は皆持っている「自分を見つめるもう一つの自分」(フロイトのいうところのスーパーエゴ・超自我)によるわけですが、立川談志は誰よりもそれが強かったのではないか、と感じますね。
そこにもまた、立川談志という芸人のすごさがありますね。
最後に、すごく納得したお話を。
落語というのは、文化なんですね。
鎖国していた江戸時代というのは、文化が栄えた時代。
人々が文化を享受していた時代。
でも今は文明の時代。
成長こそがもてはやされる文明の時代。
そんな時代に文化は軽んじられる。
ですが、文明には文化を守る義務がある。
それはこの本のなかで立川談志が何度も言っていることです。
文明には文化を守る義務がある。
それはコロナ禍で音楽や演劇がなどが大ダメージを受けた今の時代にすごく腑に落ちると同時に、納得してしまうフレーズですよね。
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