こんにちは!
今回は「さようなら全てのエヴァンゲリオン~庵野秀明の1214日~」の感想です。
今年3月22日に総合テレビで放送した「プロフェッショナル 仕事の流儀〜庵野秀明スペシャル〜」。稀代のクリエーター庵野秀明が、映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の制作に取り組む姿を4年にわたって追いかけたこの番組は、放送直後からSNSを中心に大きな反響を呼びました。
その反響を受けて、今回BS1スペシャルでは、プロフェッショナルには放送時間の都合上入りきらなかった映像やインタビューを新たに加え、100分の拡大版として放送します。
以前放送された「プロフェッショナル 庵野秀明スペシャル」では収まりきらなかった部分を加え、再構成した番組ですね。
まず最初に見て思うのは「プロフェッショナルとだいぶ違うなあ」ということ。
前回はあくまで「プロフェッショナル」という番組の枠内で構成されたものだったので、普段「プロフェッショナル」を見ていない自分のような人間からすると少し見づらいというか、「ほかにもっと映すべきところがあるだろう!」と不満があったのも事実なんですよね。
それに対して今回は「プロフェッショナル」という番組の枠から解放されている分(ナレーションもなかったですしね)、やりたいこと、見せたいものがより明確になっており、一本芯が通ったものになっていた印象ですね。
逆に言えば、今考えれば「プロフェッショナル」の方は少々散漫だったのかなあ、と。
まあスタッフさんも大変だったとは思いますけどね。
庵野秀明を撮りたいのに、彼を撮ろうとすると「風景を撮れ」だの「周囲の人間を撮れ」だの言われ、なんならアングルにまでダメだしされてね(笑)
ストレスは相当なものだったでしょう。
またこれはどちらの番組もそうですが、結局4年間密着しても庵野秀明の「素」は一瞬も切り取れていなかった気がしますね・・・。
以下、今回の番組で面白かった部分を箇条書きで。
・電柱フェチ
庵野秀明は無電柱化に反対だそうです(笑)
・沖縄で講師をするシーン
めっちゃ丁寧にサイン書きますね、庵野秀明。
・ミニチュア修正
これは「プロフェッショナル」の方にもあった気がしますが、まさに「Q」のカヲル君のように「自分がいいなと思うまで」執拗に修正を反復するその姿、周囲の「もういいよ感」をものともしないその姿勢、クリエイターだなあ、と思いますね。
・なぜ9年もかかったのか
簡単に言えば「誰も何をしたらいいのか、どう一歩を踏み出せばいいのかわからなかったから」なんでしょうね。
総監督である庵野秀明にすらなにもわからないのだから、そりゃあ周囲も動きようがないですよね・・・。
・「帰ってきたウルトラマン」から「シン・ウルトラマン」へ
今回チラチラと映っていた、庵野秀明が自主制作した「帰ってきたウルトラマン」。
これが「シン・ウルトラマン」への伏線なのでしょうか?
・宮崎駿に萌え!
今回の庵野秀明に関するインタビューの中で、一瞬だけ彼が見せた笑顔が、それはそれはやさしい笑顔でねえ・・・。
なんかもうそれだけで宮崎駿が庵野秀明を信頼してるんだなあ、と伝わってきましたね。
・カラーはコロナにどう向き合ったか
今回、コロナが発生して以降の部分がラスト10分くらいで見れたのが良かったですね。
あんなに人がいっぱいいたスタジオから人がいなくなるという悲しさ。
そういった状況下でものを作る難しさがよくわかりました。
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