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素子なき世界で 攻殻機動隊 小説アンソロジー 感想

こんにちは!

 

今回は「攻殻機動隊 小説アンソロジー」の感想です。

 

 

あらすじ↓

また新たな攻殻ワールドが誕生した。’80年代後半に誕生し、世界の有名クリエイターに多大な影響を与えたSFの最高傑作『攻殻機動隊』。SF史に燦然と輝く『攻殻』の世界を人気作家たちが独自の視点で書きおろした小説アンソロジー!  参加作家は円城塔三雲岳斗朝霧カフカ秋田禎信冲方丁。カバーデザインは原作者の士郎正宗描き下ろし

 

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・Shadow.net 円城塔

人形遣い」という台詞が登場するので、原作や押井版アニメシリーズに連なる作品のようですね。

円城作品らしく、ソリッドな作風のSF小説ですね。

この作風が、攻殻機動隊というこれまた極めてソリッドな作品の雰囲気とベストマッチ!

アンソロジーのオープニングとしてテンションがあがります。

 

・金目銀目 Heterochromia 三雲岳斗

お馴染みバトー&トグサコンビが登場。

こちらは台詞などから判断するに、SACシリーズの世界観がベースになっているようですね。

素子を求めるバトー&トグサと素子なき世界で自分自身が素子になろうとする刑事。

両者が求める地点は同じか、違うのか。

 

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攻殻機動隊 Soft and White 朝霧カフカ

こちらはSACシリーズの第一作「stand alone complex」の「笑い男事件」の後日談的作品。

であると同時に第二作「2nd GIG」の前日譚的なお話でもあります(おそらく)。

両シリーズの黒幕的人物二人がもしであっていたら?と考えるとちょっとわくわくしますよね。

なお、両作のネタバレを含むので、未見者は注意です。

 

 

自問自答 秋田禎信

今回のアンソロジーで唯一素子自身の視点で語られている作品。

まさにタイトル通り、素子が自問自答する、という内容(と自分は解釈)。

これは深読みかもしれませんが、なんとなくこれは様々なパラレルワールドの素子が語り合うという内容なのかなあ、と思いました。

 

まだ公安に在籍している素子、SACシリーズを踏まえた素子、原作や押井版のようにネットの海に溶けた素子。

様々な素子が多次元的に存在し、それが「夢」という空間で混じり合い、互いに語り合っている。

そんな光景を思い浮かべながら読みました。

 

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・スプリンガー Springer 冲方丁

今回のアンソロジに共通するモチーフなのかもしれませんが、基本的に素子の匂わせがすごい(笑)

そして一番短い作品。

一人称視点で書かれているので読みやすいですし、一番エンタメしてます。

 

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