こんにちは!
今回は映画「SHORT PEACE」の感想です。
■「火要鎮」
18世紀、江戸の町。商家の娘お若と幼馴染の松吉。惹かれあう二人であったが、松吉は家を勘当され町火消しとして生きる。そんな最中、お若の縁談の話が進み始めた。
松吉への思いを忘れられない彼女の狂った情念からの行動は、大火事を引き起こし江戸の町を焼き尽くす。その大火の中で再びめぐり合う二人。巨大都市江戸の大火を
舞台としたスペクタクル。
まるでこのアニメ一本が絵巻物のような芸術的な一本。
火の表現と女の欲望の重なり合いが美しくも恐ろしい。
情念のおどろおどろしさを感じます。
■「九十九」
18世紀。嵐の夜、深い山中で男が道に迷っていた。そこで見つけた小さな祠。中に入るとその空間は突然別世界の部屋に変化する。そこに次々と現れたのは捨てられた
傘や、着てもらえなくなった着物などのモノノケ達。男はその怨念を秘めた古い道具たちを丁寧に修理し、慰めてやる。
「蟲師」のような、日本の原風景の美しさと妖怪(?)との交流を描く一本。
森や古民家とCGの相性がけっこう良いのが面白いですね。
■「GAMBO」
16世紀末。戦国時代末期。東北地方(最上領)の山中に天空より何かが落下した。直後、寒村に一匹の巨大な鬼のような化け物が現れ略奪の限りを尽くす。時を同じくして
寒村に暮らす少女カオは白い熊と出会う。人の言葉を理解するその神秘的な熊にカオは救いを求めた。かくして鬼と白熊との激闘がはじまる。新機軸のバイオレンス作品たる
べく、荒く力強い画面を3DCGの技術を活用し描き出す。
今回の映画の中では一番好きな作品。
怪異がまだ日常だったころの日本を舞台に描く、熊と鬼の殺し合い。
映像的な楽しさが詰まった一本です。
■「武器よさらば」
近未来。東京。砂漠の中の廃墟と化した都市を訪れたプロテクションスーツで武装した5人からなる小隊は一台の戦車型無人兵器と遭遇戦となる。しかし、次第に歯車が狂い
始め小隊は窮地に陥っていく。大友克洋の原作による伝説的な戦闘アクション漫画を、再構築し、リアリティと革新性のある描写をめざした。エキサイティングなアクション作品
でありながらも、無常観の漂うテイストに仕上げた作品。
伝説的メカニックデザイナー・カトキハジメ氏がメガホンを撮った一本。
細かいディテールの積み重ねが非常に心地いいですね。
くだらなすぎるオチも最高!(笑)
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