こんにちは!
今回は古市憲寿著「だから日本はズレている」の感想です。
リーダーなんて要らないし、絆じゃ一つになれないし、ネットで世界は変わらないし、若者に革命は起こせない――。
クール・ジャパン戦略、ネット炎上騒動、就活カースト、働き方論争、脱原発デモ、リーダー待望論、ノマドブーム……
迷走を続けるこの国を29歳の社会学者が冷静に分析。
日本人の「弱点」と「勘違い」に迫る。
https://www.amazon.co.jp/dp/4106105667?tag=hatena-22&linkCode=osi&th=1&psc=1 2020/8/6閲覧
今ではワイドショーでレギュラーを務め、CMにも出演している売れっ子社会学者・古市憲寿。
彼が2014年に発表したのがこの本なわけですが、読み終わっての一番最初の感想は誰しもこれじゃないでしょうか。
「ほんと性格悪いなあ、こいつ」
例えば家電メーカーをディスる章では「30万円の洗濯機、節水・節電、そしてお金の節約に努めている家庭にはもってこいと言えるだろう」と言ってみたりする。
「節約するためにバカ高い洗濯機を買うバカはいねーよ!なんで気づかないんだよ!アホ家電メーカーめ!」と言外に言っているわけですが、それを厭味ったらしく表面上は褒めていながらも実際はバカにしているとしか思えないようなこの表現!(笑)
まあ彼の場合は、膨大な知識と頭の良さと、そして何よりこの性格の悪さが合わさってこそ、従来にはなかった視点で社会を読み解けているわけですから、まあその性格の悪さも無駄ではないということでしょうかね。
そんな彼は一歩離れた視点から物事を見ることが出来るのが非常に良いですね。
例えば憲法改憲の章では自民党の改憲案についてこうコメントします。
「世界へ流布させたい価値観があるわけでもない。
現状の憲法になんとなくの不満があるだけなのだ。」
自分は法学部卒なのでなんとなくわかるんですが、法律家というのは各条文の細かい変更から様々な意図を読み取ります。
法律家に限らず専門家というのは基本的に自分の専門分野では深い知識があるゆえに視野がせまくなりがちです。
なので専門家ではない人間の「そんな深く考えていないんじゃないの?」という指摘にハッとさせられることがある。
この本もそういう役割があると思いますね。
一歩離れた視点から日本という国を眺めてみたい方にはおすすめです!
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