こんにちは!
今回は映画「ムービー43」の感想です。
あらすじはこんな感じ↓
●豪華オールスターを無駄使い!
かつてないエクストリーム3G【下品・下劣・下衆】映画、上陸!
豪華オールスターが、われ先にと集結!
ゴージャスなのか、下衆なのか? アメリカが真っ青になった話題騒然の爆笑コメディ! !
『メリーに首ったけ』『愛しのローズマリー』のファレリー兄(弟)の呼び掛けに、名うての監督たちが賛同、オールスター≪ゴージャス≫キャストが大挙して押し寄せた!
彼らは下衆なストーリーに真面目な名演技と熱演を披露。
しかし、完成した作品は全米映画史上かつてない酷評。
一体、何が起こったのか?話題騒然の問題作をついにBlu-ray&DVD化!
●なぜか集まってしまった超豪華ハリウッドスター、夢の競演! !
『レ・ミゼラブル』ヒュー・ジャックマン、『タイタニック』ケイト・ウィンスレット、私生活でもパートナー同士のナオミ・ワッツ&リーヴ・シュレイバー、2014年公開が待たれる『キック・アス2(仮)』のクロエ・グレース・モレッツ、『アメイジング・スパイダーマン』出演の若手トップ女優エマ・ストーン、ハル・ベリーにリチャード・ギア、『エンド・オブ・ホワイトハウス』のジェラルド・バトラーに、ユマ・サーマン、ケイト・ボスワース、テレンス・ハワード、『テッド』のセス・マクファーレンなど、「よくぞ集まった! 」「そして何故出演した! ?」と感動すら覚えるキャストの面々が集結! !
●全米No.1・最大の映画評論サイト【RottenTomatoes】で驚異の4%を記録。全米がドン引き! ?
https://www.amazon.co.jp/dp/B00G44CK9U?tag=hatena-22&linkCode=osi&th=1&psc=1 2020/6/5閲覧
宣伝でやたら「おバカムービー」だの「評判最悪」だの、ネガティブなキャンペーンを押し出すスタイルの宣伝方式が取られたオムニバス形式の本作。
確かに一本一本の短編はどれも下品で、お下劣で、差別ネタやセックスネタに満ちており、決して上等とは言えません。
でも、ちゃんと笑えます。
一番笑ったのが、クロエ・グレース・モレッツが出演している「初潮騒動」は笑いましたね。
彼氏の家で初潮が来てしまった少女を巡るドタバタコメディなんですが、生理の血を重篤な病気だと勘違いした彼氏が「ああ、彼女が死んでしまう!」とわめいてみたり、「助けてくれ!彼女の血から大量の血が!大変な病気に違いない!」と病院に電話してみたりと大騒ぎ。
それに対し、彼女はいたって冷静にことをおさめようとする、そのギャップが面白い。
また、当時「キックアス」で子役として大ブレイクしていた彼女にこういうシーンを演じさせるという行為自体もなかなか意味深で面白いですね。
ちなみに同じ年に公開の「キャリー」でも、学校のシャワー室で初潮を迎えてしまう少女を演じており、この年は彼女と初潮が妙に縁がありますね(笑)
また、この映画はただのオムニバスをつなげただけではなく、主軸として「自分を天才脚本家だと思い込んでいるヤバい奴が拳銃を持っておどしてきた結果しぶしぶ作成された映画」というテイがあり、そこにさらに「それ自体が演技ですべては撮影された事象だった」というもう一段階の仕掛けが。
つまり、映画内映画であるそれぞれのオムニバス<ヤバい脚本家と映画プロデューサーの会話<現実(に非常に近い世界)、という三重のメタ構造(さらに言えば、この映画を見ている自分たちを含めて四重構造)になっています。
そういう意味で、ただのバカ映画ではなく、きちんと作り込まれた映画であることがわかりますね。
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