こんにちは!
今回は加地倫三著「たくらむ技術」の感想です。
あらすじ↓
まずこの本を読んで一番感心したというか、納得した部分を書きます。
それは、番組内の動機付けがきちんとしている、ということ。
例えば何かゲームがあるとしますよね。
その時に、「なぜ頑張るのか?」というモチベーションを作ってあげなければおかしい、と加地さんは言うわけですよ。
それはそうですよね。
いや、「仕事だからでしょ」って言っちゃえばそうなんですけどね(笑)
でもそれは番組の外側の話じゃないですか。
そうじゃなくて、番組の中で理屈は通ってますか?モチベーション作りがされてますか?っていう話で。
確かにそういうところがちゃんとしてない番組って、なんかふとした瞬間に醒めるんですよね。
のりきれないというか。
「ああ、結局お仕事でやってるのね、虚構なのね」っていう。
まあテレビなんて全部虚構ですけどね。
なんですけど、でもその番組を見てる間は、信じたいわけですよ。
で、加地さんはそこをちゃんとやってくれている演出家なわけで。
愚直ですねえ。
愚直ですよ。
面白い番組を作るのは、愚直な努力。
そういうことなんですね、結局はね。
センス?
天才?
そんなことじゃないです。
素材は撮れるだけ撮っておく。
編集は膨大な素材から時間をかけてじっくり丁寧に編集していく。
コンマ何秒レベルの編集もする、と。
そして番組枠を守るための、会社員的な努力も忘れない。
努力の人なんですねえ、加持さん。
そして彼を貫いているのは、面白いものを作りたいという思い。
そして芸人さんへのリスペクトの想い。
いやあ、立派!
立派ですね、加地さん。
この本は10年近く前の本ですが、両番組が危機に陥った、あの日本中を揺るがす大事件を両番組が喰らってもなお、まだどちらの番組も続いてますもんね。
そう考えたらすごいことですよ。
この人のたくらむ技術ってやつは。
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