こんにちは!
今回は能町みねこ著「逃北」の感想です。
説明↓
たまの休暇も誕生日も、会社を辞めると決めた日も、北へ旅に出た。自らを探した「逃北」エッセイ。嫌なことがあった日。ヤケ食いとかカラオケとかフテ寝とか様々な解消法がありますが、わたしの現実逃避は「北」へ向かうことでした。
https://www.amazon.co.jp/dp/416790716X?tag=hatena-22&linkCode=osi&th=1&psc=1 2021/11/1閲覧
精神が辛くなった時、仕事を逃げ出したくなったとき、人間関係に疲れた時。
そんな時に「北」へ逃げたくなるという著者。
なぜ北か?というと、北の精神的にじめっとしたところがいいんだそうで(笑)
まあ北が実際精神的にじめっとしているかはさておいて、例えば演歌とか昔のドラマとかで結婚を認められない若い男女が二人で駆け落ちするってなった時、確かに北に行くことが多い、ような気がします。
「二人で南国・宮崎へ!」とか「ちょっとハワイで駆け落ち」ってなったら、悲壮感があんまりないというか(笑)
北に駆け落ちってなったら寒い農村で二人肩を寄せ合って、てなイメージですが、南に駆け落ちってなったらヤシの木の下でサングラスかけてトロピカルジュースでも飲んでそうな感じで(笑)
いや、あくまでイメージですけども。
まあでも確かにどうせ逃げるなら北ってことで辛いことがあると北に逃げる著者。
そんな北への逃避行がなんだか楽しそうでいいんですよねえ。
著者的には追いつめられているわけですから、そんなのんきに旅行ってわけでもないでしょうが。
そんなこの本の中ですごく共感したのが、この著者の旅行の仕方なんですよね。
観光名所を巡ったり、アクティビティを楽しんだり、そういうことはしない。
そうではなく、その土地の人が日常的に過ごす体験を疑似体験するというスタイル。
著者の言葉を借りれば「バーチャル地元体験」。
この言葉にすごく共感してしまいました。
というのも、自分も一人で旅行するときは必ずそうなので(笑)
そもそも観光名所も土産物屋も興味がなく。
自分は旅行先で必ず行くのは地元の図書館とリサイクルショップとブックオフなんですよね(笑)
それは普段暮らしている自分の街での生活となんら変わらない。
「それの何が楽しいの?」という方もいますが、それこそが楽しいし、旅行の醍醐味だと思っています。
もし自分がその土地で生まれていたらどんな人間になっていただろうか?
もしこの土地に転勤することになったらどんな日常を送るだろうか?
そんな「if」の可能性を妄想して楽しむ。
これこそが一人旅の楽しさだと思っています。
ということで共感しまくりの本書。
皆さんも是非!
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