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映画「ソー ラブアンドサンダー」 感想 キャラクター編

こんにちは!
 
今回は映画「ソー ラブアンドサンダー」の感想です。
今回はそれぞれのキャラクターについてフォーカスした感想をお届けしたいと思います。
 
・ソー
主人公ソー。
物語の主役でございます。
なんですが、正直あー、戦ってたなあ、ぐらいで何してたのかあんまりよく思い出せませんね。
現役の武器と過去の武器の間で板挟みというか、今カノのご機嫌とりつつ、でも元カノにも未練ありつつ、みたいな優柔不断な男って感じでしたね。
なんだそりゃ笑
でもほんとそんな感じっす。

 

rimokongetao.hatenablog.com

 

 
まあもう少し真面目に言うと、ジェーンという失ったはずの恋人、ムジョルニアという失ったはずの武器、その2つが突然復活し、喪失の苦しみから解放!
と思ったらそういうわけにもいかず、でも恋人を正式に喪失した代わりに娘が手に入って立ち直ることができた。
なので彼が喪失に苦しむ話は今回で決着、ということなんでしょう。
 
   
 
二人目の神様。
この人こそほんと、あー、戦ってたなあ、たまに笑いも取ってたなあ、ぐらいしか思いつかん。
コーグとかもそうだけど、このキャラでなければいけない必然性、みたいなものを感じさせる場面が少ない映画でしたね。
 
 
いつものガーディアンズでした。
次回作のための顔見せって感じで。
ただ自分は今回吹き替えでみたんですが、こんな短いシーンのためにちゃんと加藤浩次とか呼んでて偉いな、と思いました。
 
 
さあ、今までは当たり障りないことを書いていましたが、ここからは不平不満タイムです。
 
・ジェーン
今回一番意味不明だったキャラクターですね。
この人が全編を通じて何を考えていて、何がしたくて、どういう行動原理で動いているのかさっぱり理解できませんでした
彼女はステージ4、つまりもう治らない末期がんなわけです。
彼女はマイティー・ソーになるわけですが、それはムジョルニアのパワーで神になり、がんを治して健康な体を手に入れるため。
で、健康な体を手に入れて何をしたかったか、というと研究がしたかったはずなんです。
彼女は超優秀な科学者ですから。
 
なのに中盤以降はそのモチベーションはどこへやら、で自分の寿命を縮めてまで世界を守ろうとしました。
いやもちろんその自己犠牲のスタンスは素晴らしいことですし、それこそヒーローだとは思います。
が、それってジェーンじゃなきゃだめかな?と。
この世界には山程ヒーローがいるわけで、そいつらのだれかに助けてもらえばいいじゃんてはなしで。
だって万全なパワーか出せないジェーンよりも役に立つヒーローはいっぱいいるし、何よりジェーンにはその素晴らしい頭脳があるわけですから、それを使って研究をまっとうするほうが、よっぽど人類のためになりますよね?
 
また最後の演出もしっくり来なかった。
あれはがんで病死した、という表現だと理解したんですが、ポスクレで回収されたとはいえ、あのキラキラさせて死ぬのは何かを隠蔽してる感じがして嫌でしたねえ。
さらに最後、ヴァルハラで復活したのもねえ。
まあ一回死んでるので百歩譲って許容しますが、こう死んだ人間を軽々に復活できる可能性を示すのは余韻がないよなあ。
 
ただ同じ回を見ていた高校生のグループはジェーンに感動した!と騒いでいたので、ハマる人にはハマるんでしょうね。
 
・ゴア
かっこいいキャラクターでしたね。
神殺しという設定。
神を殺せる剣を持つその姿!
中二心を大いにくすぐられました。
演じるクリスチャン・ベールも悲しみを感じさせる演技で素晴らしかった!
彼にだけは変なお笑いシーンを振らなかったのは、演出の数少ない良い判断だった、というべきでしょう。
ただ個人的にはもっともっと彼に時間を割いてほしかった。
神殺しのシーンももっと見たかったし、彼の葛藤ももっと見たかった。
変な寸劇を長々やってる場合じゃないって!
 
もっというと、彼の出てるシーンと他のシーンではトーンが違いすぎてかなりチグハグな印象。
もっとダークにするか、あるいはゴアをもっと電波なキャラにするかしたほうがよかった気がしますね。
 
 
・ゼウス
堕落しきった神。
享楽的な楽しみにしか意味を見出さない存在。
彼に代表されるように、今作に出てくる神は基本クソ野郎しかいません。
なので神殺ししてるゴアが全然悪に感じないというか、むしろあんたが正しいよ!となる。
まあ噂によるとフェーズ4では善悪の区切りをなくそうとしているらしいので、それ故のこういった描写なのでしょうが、それとは別に自分の中で一個問題が発生しまして。
それはそもそも神とは?問題。
別に高貴なわけでもなく、人間を救ってくれるわけでもなく、必ずしも人間より強いわけでもない。
じゃあ神と人間の違いって何?と。
神と人間を隔てる基準も。その意味もなかなか見つけるのが難しくなってきたなあ、と思いましたね。
・ゴアの娘
そもそもの発端となったゴアの娘。
彼女の存在はけっこう大きいと思っているんです。
彼女の死は、ヒーローが助けてくれない=神が救ってくれない問題という非常に重要な問題を提起しているわけで。
現実にはスーパーヒーローはいません(神がいるかは知らん)。
だから事件や事故、災害が起きてもヒーローは助けてくれないら、
ゴアはその事実に絶望し神殺しを始めた。
だからこの問題は本作のテーマにも直結する非常に重要な部分だと思うのです。
なのに最後に提示された結論は、神の力をてにいれ君もスーパーヒーローになっちゃおう、とでも言うべきもので。
いや、なめてんのか!
それができないから困ってるよねって話じゃねーのか!
アホか!
 
・終わりに
ということで、いかりが爆発してしまいました、すいません。
この映画、世間の感想もけっこう綺麗に賛否が分かれているみたいで。
自分は否の方だった、というだけですね。
 
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