こんにちは！
今回は「ウルトラマントリガー」の総評です。
最初に結論を言います。
トリガー、いまいちでした。
ギンガ以降の放送形態としては、ルーブよりはマシ、タイガと同じ位かな？といった印象。
（ちなみに個人的な順位は、
下 ルーブ ギンガS タイガ ギンガ ジード Z オーブ X 上
と言った感じ）
なぜか？
それは「トリガーらしさがなかったから」に尽きますね。
ティガっぽい、ニュージェネっぽいから脱却できなかった。
トリガーという作品ならではの個性というものがなかった。
そう感じてしまった理由について以下で語ります。
・ティガのリブートとして
「NEW GENERETAION TIGA」を標榜して製作されたウルトラマントリガー。
その名の通り「ウルトラマンティガ」要素が存分に発揮されました。
当初は「ティガの世界とどういう関係性なのか？」という謎で引っ張っていきましたね。
結果的にはパラレルワールドで、光としてのティガも本編に登場。
タイプチェンジまで見せてくれるという大盤振る舞いっぷり。
物語もキャラクター配置もティガ本編、そして映画をベースに再構成していると言った印象でした。
その功罪については後述していきます。
・脚本
このトリガーで一番疑問だったのは、なぜ縦軸がメインの話にしてしまったのか？ということ。
去年のZが大受けしたように、そしてティガもそうだったように、各話でのバラエティ感に特化して、一話一話を短編として完成度の高いものに仕上げていけばよかったのに・・・とずっと思っていました。
ティガの映画「FINAL ODDESAY」をメインに据えたのでしょうが、結果悪役が三人（三匹？）いて、それが怪獣を呼びだして、とまるで東映の変身ヒーロー作品みたいになってしまったのが残念。
（東映ヒーロー作品の形式は好きですが、ウルトラマンでそれをやる意味があるのか？という意味で）
もちろん単体で面白い話、好きな話はありましたが、全体を通してみれば「平凡・ありきたり」という印象になってしまいますね。
・演出
今回、メインキャラクターが全員なんとなくしっくりこなかったんですよねえ。
なんなんでしょう（笑）
ちょっと言語化できないのですが、なーんかハマってなかった。
嘘臭いというか、漫画っぽいというか・・・。
また、巨大戦やアクションシーンに関しても、円谷っぽさが悪い意味でなかったなあ、と。
なぜ元々巨大な敵幹部がわざわざ人間サイズで出てくるのか？
そもそもなぜ怪獣を召喚するのか？
そこら辺は脚本ともかかわってくる部分ですが、なんだかなあ・・と。
釈然としないこと多し。
まずトリガーのタイプチェンジの名称、光線の名前などがティガと完全に一緒、というのが「？」となってしまいましたね。
そこまで寄せんでもいいでしょう。
特に同じであるメリットも思い浮かばないですし。
結果、あまり印象に残らなかったし。
そしてトリガーダーク。
これもねえ・・・。
結局こいつが登場した必然性みたいなものがよくわからなかったなあ・・・。
・怪獣
怪獣のチョイス自体は「わかってるねえ」と思わせる、なかなか技ありなものだったと思います。
ただ、その怪獣の個性が出る場面が少なかったのは非常に残念。
三幹部のキャラクター描写に時間をかけるあまり、本来各エピソードの主役たるべき怪獣をないがしろにしてしまったのは愚かと言わざるを得ません。
ただ、巨大戦のクオリティ自体は安定のハイクオリティでしたし、「お、これは！」と思わせるカットがあったのは流石です。
・終わりに
そもそもオリジナルであるティガがヒットしたのは、今までのウルトラマンにないものを作ろうという、制作者たちの努力と意気込みがあったからでしょう。
そういったスピリットの部分をまったく継承せず、むしろ積極的にティガの二番煎じに堕していたのはあまりにも覇気がない。
ティガファンに媚びを売るだけじゃダメでしょう。
ティガを土台に新しいウルトラマンを作ってやる！
そういう心意気で取り組むべき作品だったと思います。
結局そういうやる気を感じたのは1話だけでしたね。
1話で終わっていれば大傑作でした。
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